山ちゃんさんの感想、レビュー
山ちゃん
なかなか面白く、感動する作品。日本製紙石巻工場の人達の震災時の悲惨な状況から、復興に至るまでの努力を詳細に描いている。必ず復興させるという工場の従業員達の信念が素晴らしい。普段何気なく読んでいる本などの紙についてありがたさを感じる。読んでいて紙の種類や歴史がよくわかる。素晴らしいノンフィクション作品。
佐々涼子
読んでみて、全く理解出来ない作品でガッカリした。題名が「オパールの炎」、カバー絵も凄く、圧巻の傑作長編小説ということで期待して読んだが期待外れ。単なる行方不明者を探したノンフィクションライターのレポート。何故この小説が話題になるかわからない。桐野夏生さんの作品にしては、理解出来ない作品。読むのもきつかった。
桐野夏生
NHKBSであった米倉涼子主演のドラマを観ていたので、そのイメージが強かったが、実際本で読んでみたらそこまでの感動はなかった。ただ国際霊柩送還士の素晴らしいさ、存在が良く書かれていて、改めて死について考えさせられる。
面白くない。ネットニュースに対する誹謗中傷の書き込みなどを問題にした作品みたいだが、ダラダラとした感じで、途中で読むのをやめた。堂場瞬一さんの作品としてはちょっと‥
堂場 瞬一
独特の性格と感性を持った成瀬が主人公で、滋賀県大津市を舞台にした作品。親友島崎とのゼゼカラ漫才の関係も面白い。西武大津店の閉店、高校同窓生の繋がりなどいろんな出来事があり、文章も読み易くどんどん読める。。最後は、ときめき夏祭りで地域を盛り上げ、爽やかな気分になる。
宮島 未奈
恋愛小説にしては、結婚について考えさせられる深い作品。婚活で知り合った二人が結婚について悩む。前半は、架が真実の過去を調べていくが、心理描写の解析がくどくて読むのが辛い。後半は真実が失踪して、いろんな経験をして自分を見つめ直す。最後は、二人はお互いを理解し合い結婚となる。いい作品。
辻村深月
堂場瞬一にしては珍しい政治の県知事選挙の作品。現職引退を一度決めた知事と、女性のスキーメダリスト選手との選挙対決を描いた作品。選挙の裏側をいろいろ知ることが出来る。兵庫県知事選と衆議院議員選挙が間近にありタイムリーで面白かった。
日本の難民に対する対応がいかに酷く非人道的なのが良くわかり、問題提起した作品。アメリカなどの難民問題が大統領選挙で良くマスコミで報道されるが、日本の難民支援の実情は余りマスコミも報道していない。日本の難民認定者が他国に比べて少ないのにびっくり。恥ずべ問題。
佐々 涼子
加賀恭一郎の学生時代の頃を描いた作品。後に東野圭吾の作品でいろいろな謎解きをして事件を解決していく加賀刑事。学生時代から鋭い観察眼と推理力があったのがよくわかる。高校時代からの仲良しの学生達の中から犯人探ししていくのも虚しい。友情が壊れていく。
東野 圭吾
マル暴刑事の甘糟と郡原が潜入捜査で、手柄を上げる作品。ジャズクラブのオーナーが元警視監で、そのクラブに警視総監がお忍びでいたり、女性の管理官が歌手で出演している設定が面白い。薬物対策課や暴対策課などの協力で事件解決していく。
今野 敏
短編小説集。どの小説も加賀刑事の鋭い追求で事件を解決していく。いつもながら加賀刑事のしつこさと鋭い観察眼に関心する。
東野圭吾のスキージャンプを題材にした作品があり、それもかなり詳しいことがわかりビックリ。ストーリーも面白い。犯人名はすぐに記載されるが、動機や殺害方法が徐々にわかって来て、最後に意外な人物が出て来るのも相変わらず面白い。
東野 圭吾/角川書店装丁室
エー子とビー子のスチュワーデスの仲良しコンビがいろいろな事件を解決していく。二人の関係も面白いが、エー子の推理が鋭い。東野圭吾の昔の作品だが、こういう飛行機に関係した作品も過去に描いていたのがわかり、改めて素晴らしい作家だと思う。
東野圭吾
別荘地で起きた殺人事件。犯人が自首したが、共犯者がいることが加賀刑事が司会を務める検証会で明らかになる。登場人物のそれぞれの家庭環境、関係性が次々にわかって来て面白い。共犯者が一人わかったが更にラストでもう一人いてびっくり。
今回の作品は少しスケールが大きくなる。謎の凍死殺人事件の犯人が、国を脅かすテロ組織集団と繋がりがあり、警視庁と公安部との連携の結果、鷹央の推理で謎解きをして、犯人を突き止めていく。いつもながら最後まで面白い。
知念 実希人
相変わらず面白い作品。鷹央と小鳥のコンビが殺人事件を謎解きするが、今回は小鳥の愛情が絡んだ内容で、最後はもの悲しい。鷹央が、この事件は小鳥しか解決出来ないと何故言ったのが最後にわかる。この二人のコンビが今後ともずっと続く感じがする。
知念実希人の作品はさすがに面白い。鷹央と小鳥のコンビ解消かと思われたが、いつものように謎の密室殺人事件を解決して、コンビ継続することが出来てホッとする。最後まで事件の謎解きの展開が面白く引き込まれる。
短編集で、あっという間に読める。 話がバラエティに飛んでいるが、どの話も途中で終わる。後の結末がどうなったかが気になる。いろんな人物が出て来て面白いが、読んだ後物足りなさが残る作品。
桐野 夏生
なかなか中身の濃い、ストーリーに深みがあり、時代を先行した作品。作品を発表した段階で性同一障害について、ここまで詳しく書かれていたのは凄い。アメフトの部員達のそれぞれの個性、性格、生い立ち、関係性などを上手くストーリーに織り込んでいるところも素晴らしい。
良くわからない。なかなか普段目にしない世界、人物に焦点を当てているが、難し過ぎてなかなか理解出来ない。児童ポルノ規制とか繋がりと言う言葉も出て来るが、結果的に作者が何を言わんとするかもわからない。なかなか難しい作品。
朝井 リョウ
相変わらず知念実希人の作品は面白い。今回は、鷹央の師匠である御子神氷魚の謎の死を解き明かすと共に、御子神病院を守るために小鳥と一緒に広義の密室事件の謎解き、犯人探しをする。師匠と弟子の謎解きと知恵比べが最後まで面白い。読み終わってスッキリする作品。
感動の最後!! 鷹央と健太の感動の物語!! 謎解きはいつものことながら、鷹央が悩んでいるのが今回印象深い!!
なかなか面白い作品。医師の仲間たちが殺人事件や密輸事件の真相を暴き、同時に主人公の過去の真実を解明する。医師の仲間たちの様々な個性も面白いし、リーダーである神酒先生の冷静な判断、皆んなをまとめて事件真相に迫る考察力が素晴らしい。現実にはありえないストーリー。
なかなか読み易かった。刑事事件としては面白かったが、読んで行く中で同じ説明が多すぎて、既にわかっている事が何度も出てくる。読者に配慮してわかり易くしたのだろうが‥。最後の結末も少し違和感があり、いきなり意外な犯人が出て来て無理があった。
西村京太郎
朝ドラの「虎に翼」の主人公「猪爪寅子」のモデルとなった「三淵嘉子」の一生の伝記。「三淵嘉子」がいかに凄かった人かがわかる。 初の女性弁護士、初の女性判事、初の女性裁判所長と次々に女性の地位向上の為に尽くしたのが良くわかる。
神野 潔
91歳の女医さんのエッセイ。ほどよく忘れて生きていく、過去のことにクヨクヨしないで、自分の好きなやりたいことをして、未来に向かって生きていく。当たり前みたいなことだが、この作品を読んでなる程と思う。いい人生訓の本。
藤井英子
なかなか面白い作品。どんどん読み進めたくなるし、読み終わってスッキリ爽やかな気持ちになる。主人公の竜崎部長の人柄や判断力、組織やしがらみに捉われない態度に好感が持てる。途中から犯人逮捕まで一気に物語が進んで行く。
普段余り知られていない女子刑務所を扱った作品。聴診器を通して受刑者の心情、過去がわかって、女医さんが看護師と共に問題を解決して行く。垣谷美雨らしく面白さもあるが、リアルにいろいろな問題提起をしている。なかなか考えさせられる作品。
垣谷 美雨
さすが東野圭吾の作品は面白い。本が分厚いので、読み応えがある。最初、題名のプラチナデータの意味が良くわからなかったが、読み進めるうちに納得出来るが、特権階級の権力に怒りを覚える。意外な人物が犯人だとわかりビックリさせられる。
吉川英治文学賞作品。内容は衝撃的だが、何故かスッキリしない。代理母に対して問題提起していて、いろいろ考えさせられる。文章も露骨な部分があり、ビックリさせられる。最後の結末もいきなりで、何か中途半端で終わった感じ。
連合赤軍に加わっていた女性を主人公に描いた作品。当時世間を騒がせたセンセーショナルな事件であったが詳しいことは知らなかった。この作品を読んで事件の裏側にいろんなことがあり、事件で苦しんだ家族、今もその事件で苦しんでいる人達がいるのが良くわかる。最後の結末は衝撃的。面白かった。
さすが池井戸潤の作品。テレビでドラマ化されたが、小説で読んでも面白い。ハヤブサ地区に移り住んだミステリー作家が謎解きをしていく。凶暴化した新興宗教団体の真実を暴く。
池井戸 潤
詐欺の話の短編集。騙す方と騙される方の心理、描写が描かれているが、文章が少しくどく、長々と描かれていて、どんどん読もうと思わない。いつ詐欺がバレるかが気になる。現実にはありえない詐欺の話。
辻村 深月
警察内部のことを事件と絡めて書いた作品。公安一課と捜査一課の事件が繋がっていく。親子で縁のあったそれぞれの刑事が最終的に協力して事件を解決する。警察の行末についても問題提起している。
光を演奏する天才高校生を主人公に、それに共感する若者達を描いた作品。その能力を疑い抹殺しようとする大人達がいる。最後に若者達の力が結集し、主人公を助け出す。東野圭吾の作品にしては、意外なところに視点を当てた作品。面白い。
なかなか面白かった。最後はバブルが弾けて、同期の三人共に空しい結末になった。予想はしていたが、もの悲しい結果。何故か詫びしい。文章は読み易く、先を読みたくなる作品。
垣谷美雨さんのエッセイ集。思ったことをいろいろ書いているが、やはり小説の方が物語があって面白い。 ダラダラといろんな事を書いているので、結局何を言いたいのかわからない。なかなか読み進めない作品。
阪神淡路大震災の時の出来事が原因で殺人事件が発生する。十津川刑事が捜査をしていくが、容疑者が次々とシロになっていく。最後に意外なところから容疑者が浮かんで来る。ちょうど能登半島地震が発生して、震災当時の状況が生々しくわかる。 震災の悲惨さが良くわかる。犠牲者とその家族の悲しみが恨みになる。
西村 京太郎
なかなか面白い。東野圭吾の初期のミステリー作品。江戸川乱歩賞を取ったのも頷ける。高校教師を主人公に、その高校で起きる殺人事件。ストーリーが面白く、読んでいくうちに犯人の謎解きをしていくが、最後に意外な展開、事実にびっくりする。いろんな伏線があるのがわかる。
初めてこの作家の作品を読んだが、面白かった。主人公の父親の殺人をきっかけに、家族の悲惨な事実が明らかになる。妹の潔白を晴らす為に行動していくが、最後は加害者と被害者が逆転していき、ウシワカという訳がわからない願望、凄まじい恨み等がわかって来て面白い。
くわがき あゆ
ミステリー作家の苦悩や裏側、編集者とのやり取りなどが書かれている。実際の小説なのか、作家や編集者とのやり取りなのか分からず、読む時に苦労する。最後の短編では、書評を作成する機械が出て来て書評に対する皮肉を書いていて面白い。
以前読んだ本の短編集。 小学生、中学生向けに親しみ易くした作品。
東野 圭吾/うめ(小沢高広・妹尾朝子)
堂場瞬一のスポーツ小説。若い刑事と女性の新聞記者を主人公にして、野球選手の医療過誤事件の真相を暴いていく作品。刑事小説とは違う面白さがあるが、全体的に流れがダラダラした感じがして、最後に一気に事件が解決する。
読み始めた時、事件の内容が余りにも悲惨で読むのが嫌になっていたけど、読み進めるうちにいろいろ考えさせられる作品だと分かって来た。 未成年者の犯罪について、少年法の不備欠陥について、いろいろ考えさせられる。被害者の父親の気持ちは充分理解出来る。結末は何かやるせない気持ちになるが、最後の刑事達の会話でホッとする。
吸血鬼という題材が怖いが、医学的見地から犯人を探し出す、いつもながら天久鷹央が謎解きをする作品。今回は鷹央が自ら動いて犯人探しをしていき、最後は感染症の専門知識が出て来て、思いがけない真犯人が判明する。真相を公にしない鷹央の優しさが素晴らしい。医学的知識が必要になるが面白い作品。
民主主義について考えさせられる本。現実にはありえないと思うが、国会を廃止して、国民議会が開始され、国民から選ばれた国民議員が活躍する。国民議員や官僚の悩み、活躍が描かれていて面白い。それぞれの政党の代表者である甥っ子と叔母の戦いも読み応えがある。長編小説。
最後の最後まで犯人が分からず、どんでん返しが次々にあり、どんどん読みたくなる。最後は緊迫した時間がありどきどきさせられる。 結果的に犯人がどちらか二人で終わってしまい最後は読者に考えさせる上手いストーリー。 犠牲者の警察官の兄と加賀刑事の対決が面白い。東野圭吾は凄い。
石井ふく子さんのエッセイ集。橋田壽賀子さんといい、年齢を重ねてしっかり働いて来た人の話は、重みがある。人との繋がり、縁、絆の大切さを感じる作品。
石井ふく子
犯人を最後の最後まで書かないで、読者に考えさせる見事な作品。毒入りカプセル錠剤の数にずっと視点を当てて読者に考えさせるが、実はピルケースが重要で、それの流れを考えれば自ずと犯人がわかる凄く巧妙に仕組まれた作品。三人の視点から交互に文章が書かれているのも面白い。他の作家では考えつかない。さすが東野圭吾の作品。
ブラックな笑いの短編集。怪笑小説に続く毒のあるブラックジョークの小説で、それぞれが読んでいて面白い作品。現実にはありえない内容だが、読んだ後にいろいろ考えさせられる。
なかなか面白い作品。さすが東野圭吾。4家族の親子と塾の講師、その中に主人公の愛人が登場し、殺人され、隠蔽工作が始まるが、最後まで真実がわからない。謎がいろんなところにあり、最後まで一気に読みたくなる。
男手1人で息子を育てながら刑事を続けている主人公が、学校の保護者を次々に襲う犯人を突き止めていく。主人公の息子との家庭環境と犯人の育った環境を対比させながら描かれている。主人公の捜査の過程の葛藤、苦悩が良くわかる。なかなか面白い作品。
かなりの力作。今まで読んだ池井戸潤の作品の中で異質な面白さがある。父親の謎を解き明かすストーリーも面白いが、不気味な怖い描写もあり、途中で読むのをためらう。父親と息子の恋愛関係、母親との愛情、父親の会社での苦悩、奮闘が良く描かれている。銀行の担当者との繋がりも上手く物語に絡んでいる。読了後に儚くも物悲しさが残る作品。
池井戸潤にしては珍しいミステリアスな作品。亡くなった父親の映像、記憶が息子に甦り謎が解決されていく。取引先の運送会社のトラックが題材になっているのが面白い。息子が父親の過去を暴いていき、父親と息子の行動が交互に記載されている。上巻を読んで次々と謎が解き明かされていき、下巻がどういう風になるか期待され、読みたくなる。
警察内部の話の短編集。竜崎部長の家族や関係部署のいろいろな問題を描いた短編作品だが、警察内部もいろいろ大変だというのが良くわかる。竜崎部長が問題を解決して行くが、よく考えて見ると上下関係の忖度や面子の問題などであって、大した問題ではない。さらっと読める本。
なかなか感動させられる作品。「52ヘルツのクジラたち」という題名にピンと来なかったのですが、読み進めるうちに、いろいろ考えさせられました。不遇な境遇に育った人達が、助け合いながら生きていく姿に感動した。アンさんが可哀想だったが、最後に行くにつれて良い展開になって、題名の意味の深さがわかった。切ないが素晴らしい作品。
町田 そのこ
読むのにかなりの労力がいる作品。 幼児の知能しかなかった主人公が手術により知能が向上して行くのだが、最初のところは文章がかなり読みづらい。アルジャーノンという実験台のネズミと比べられ、検査を受け主人公と対比させているのも上手く描かれている。家族との関係も可哀想な感じがする。最後はアルジャーノンと同じ結末になるのも儚い。
ダニエル・キイス/小尾芙佐
独学でピアノを学ぶ人にわかりやすく書いた本。ピアノについて、1から教えてくれる。譜面、指番号なども書いているので、わかり易い。
自由現代社/遠藤尚美
知念実希人の小中学生向けのミステリー小説。小中学生向けにわかりやすく、面白く書いているので、とても読み易い。
知念実希人/Gurin.
なかなか面白かった。現実にはありえない世界。古くから言い伝えられた黄泉の森の謎が解き明かされる。謎の事件が次々に解き明かされるが、描写が残虐でまさかこの人まで殺されるのかと驚かされる。犯人が以外な人物で最後まで引き込まれる作品。
刑事の殺害事件の犯人及び殺害を命令する半グレ犯人を逮捕するまでの物語。捜査本部や所轄と本部の関係が詳しく描かれている。安積刑事とその部下達の活躍、同じ係長達との連携も面白い。所轄の広田係長の独特の雰囲気も味がある。読み易い本。
銀行内部の出世や不祥事件を扱った作品。銀行員の過酷な仕事と無能な上司の下に働く行員の儚さを描いている。行員の出世や死亡で家族もいろいろ影響を受け、人生が変わるのが良くわかる。読み終わって、何となくスッキリしない作品。
不動産物件について、いろいろな怖い話や裏事情について、面白く、また怖い話を記載した作品。読んでいて、不動産についての専門的な知識を知ることが出来るし、不動産購入についてのリスク、注意点を教えてもらえる。現実にはなかなかありえない話だし、不動尊子が最後に出て来て謎解きをするのも面白い。
乾 くるみ
美貌の女性警察署長の活躍を描いた作品。警察の内部を描いた作品だが、読み易く、現実にはありえない内容で面白い。副署長が上手くフォローして、署長が前例を無視し、淡々と判断して問題を解決、結果的に事件が解決していくのが面白い作品。読み終えて、次が読みたくなる。
渡辺淳一の恋愛小説。 医師と看護師の悲しくも切ない恋愛。自分の病気を隠し、死と向き合いながら患者の診察を行う。後輩の医師に自分の行動で厳しく、時には信じられない患者へ対応、処置を行い、医者とは何たるかを教えていく。渡辺淳一らしく、少し過激な表現、記載はあるが、最後は恋愛の儚さが残る作品。
渡辺淳一
当たり前のことを書いているが、橋田壽賀子だから説得力がある。 さらっと読み易い本。
橋田 壽賀子
元NHKアナウンサーの人生を描いた本。ヘルシンキオリンピックに派遣され、華々しい活躍をする作品かと思って読み始めたが、途中から体調不良になり、活躍出来ず、最後はこのアナウンサーの人生を考えさせられる展開になった。人柄も良く、誰からも愛されて、素晴らしいアナウンサーだったということが、良く分かった。
村上春樹の翻訳本ということで期待して読んだが、途中から文章がくどくて、読みにくく、内容もよくわからなく面白くなくなり、断念した。
村上春樹
当たり前の事を書いた本。取り立てて読む本ではない。要は本人の気持ち次第。
やました ひでこ
中学生の陸真と純也の二人と謎の女性円華が、陸真の父親の殺人犯を突き止めていくのが、非現実であるがスリルもあるし、謎だらけで面白い。脇坂刑事の警察の過去の暗躍を解き明かすところ、犯人が以外な人物なのに、どんどんと引き込まれて読みたくなる。AIやDNA鑑定やナンバーカードの国民の個人情報の問題も取り入れているところは、さすが東野圭吾のうまさ。また次の作品が読みたくなる。
トリカブトの花の栞に絡んだ学園物語。図書委員の男子生徒二人と栞に絡んだ女子生徒が謎を解き明かしていく、なかなか面白い作品。現実にはありえないストーリーだが、読んでいるうちに最終結末が気になり読み進んでいく。初めて米澤穂信の作品を読んだがなかなか面白った。
米澤 穂信
さすが知念実希人の作品。今回は凶悪なウイルスをテーマにした長編作品。かなり暴力的で激しい内容だが、読み出したら止まらない。ヴァリアントと言う非現実な超能力者、政界の歪な世界が出てくるが、今までにない空想の世界が描かれていて面白い。
知念実希人
主人公の利夫が可哀想だった。家族のことをいろいろ考えて、こんなに早く亡くなるとは思ってなかっただろう。妻の慶子との夫婦の関係、娘二人との家族の絆も良く描かれている。特に長女の由希子の結婚の問題も考えさせられる。結婚することが必ずしも幸せではない、最後は自分の信じる道で幸せになって良かった。
乾ルカ
橋田壽賀子のエッセイ。考え方、生き方が参考になる。読んでいても嫌味がなく、素直に受け取れる。さすが、名脚本家。
短編集だが、全くどれも良くわからないし、面白くない。架空の訳のわからないストーリーに読んでいて頭が痛くなる。宮部みゆきの作品は良くわからないし、理解出来ないのが多い。
宮部 みゆき
以前読んだことがあるみたいだが、最後まで読んでもなかなか面白かった。さすが東野圭吾の作品。
物に対して考えさせられる作品。忘れ物という何気ない物にスポットを当てて、その物に対してのいろいろなエピソードを通して生まれるストーリーに引き込まれていく。単なる物も人の気持ちによって宝物にもなるし、ゴミにもなるというのがよく分かる。 忘れ物センターの二人も優しいし、アルバイトを紹介したユウキさんも素晴らしい人達。登場人物の恵麻さんも過去の記憶が甦り、友達の美影さんとの強い絆も感じられて、最後は清々しい気持ちになる。乾ルカさんは、さすがこういうのが上手い。
なかなか面白い作品。一つの油彩画の贋作かどうかを巡り過去の未解決事件も明らかになる。大学准教授の香織さんの粘り強い調査で事実が徐々に解明されていくのに引き込まれて、どんどん読みたくなる。最後は、贋作だと主張した田崎氏が意図的だったのと、田崎氏を殺害したのが意外な人物だったのにビックリさせられた。
翔田 寛
よくわからない作品。仮想の小説。読んでいて理解出来ない。ありえないストーリー。結末もよくわからない。
佐々木 譲
なかなか読み易くて、最後は爽やかにさせられる作品。元警察官の祖父と孫が協力して、ボランティアで地域の人助けをしていく微笑ましいストーリーに引き込まれていく。祖父が孫をなんとか独り立ちさせようとして、時には厳しく、また優しく見守っている姿勢が読み取れる。最後は、行方不明だった高齢女性と女子中学生の家族が幸せになっていくハッピーエンドで終わり、この祖父と孫の関係性も良くなっていく感じが読み手にも伝わって幸せな感じになる。
堂場瞬一
全く面白くない作品。馬鹿げたストーリーだし、読んでいてもダラダラと訳のわからない宗教の話が出て来て、警察がこれを真剣に取り組むのが理解出来ない。途中から平将門や明治維新や挙げ句の果てに天変地異などついていけない。久しぶりに読んでガッカリした作品。
沖田と西川刑事の名コンビが事件を解決する作品。お互いを理解しているからか、上手く阿吽の呼吸で事件を解決していくストーリーに読んでいくうちに引き込まれていく。最後は過去の事件が一挙に解決していくのでスッキリするが、刑事は本当に大変な仕事だと思わされる。
闇祓という聞きなれない言葉に興味を持って読んだが、なかなか読み易く面白かった。独特の世界の小説で現実には起こり得ないことであるが、考えてみると、ある人が現れて根も葉もない噂が広がり、いろいろ問題が発生していくことは現実いくらでもありえる。作者は、現実社会に警告を発していると思われる作品。
いつものように湯川教授と草薙刑事のコンビが事件を解決していく作品だが、小学校高学年・中学生向けの短編集なので読み易い。水晶や優待離脱などの科学的なテーマがあり、面白い。
面白くないし、為にならない。 当たり前の本。
曽野 綾子
書いていることは当たり前のことしか書いてなく、読んでも為にならない。
橋田壽賀子の老後の本。さすが素晴らしい脚本家だけあって、読み易いし、言ってることも納得出来るし、為になる。老後について実体験を基に書いているので、説得力がある。老後について読んで考えさせられる作品。
題材は面白く為になると思って読んだが、結果的に当たり前のことしか書いて無くてガッカリさせられた。所詮この作者は世間から一歩離れた生活をしているし、内容も知り合いからの情報と自分の生い立ち、経験を基に描いているので広がりがないし、為にならない。題材だけで選ぶべきではないと感じた。
東野圭吾の古い作品だが素晴らしい。登場人物が二人しかいない中で良くこのストーリーを広げていったのにビックリ。ストーリーの中にいろいろな伏線の言葉が隠されており、最後まで読んでなるほどと思わせる素晴らしい作品。東野圭吾の作品をいろいろ読んで来たが、若い時からこの様な手の込んだ作品を書き上げていた、さすが天才小説家であると改めて納得した。
短編集の作品。小学校高学年・中学生向けで非常に読み易い。湯川教授と草薙刑事のいつものコンビで事件を解決していく。科学的な実験を通して事件を解決していくところが味噌。
空想の世界の物語で、最初はちょっと戸惑いましたが、読み進めていくうちに充分楽しめました。最後の結末も良かった。知念実希人さんは、医学的な作品の他にいろいろな空想の作品もあり、面白い。
初めて田村和大さんの本を読みましたが、なかなか面白かった。 ストーリーも緻密で、いろんな情報機関、組織が詳しく描かれていて興味深く読ませて頂きました。最後の展開もあっと思わせる結末でビックリさせられました。 また違う作品も読んでみたいです。
田村 和大
臓器移植をテーマにした知念実希人の作品。医学的な知識がないと犯人探しは難しいが、ストーリーが上手く考えられているので読み易い。どんどん引き込まれていき、最後にビックリする展開になる程と感心させられる。
約束とは何かとずっと読み進めていって最後に判明するが、哀れな人生、人間の一生を考えさせられる。 全体的に重苦しい作品で、読み終わった後もスッキリしない。 柚月裕子さんの作品にしては珍しくちょっと形態が違う作品。
柚月 裕子
柚月裕子さんの本にしては珍しく、いろんなジャンルの話が詰め込まれた短編小説。 それぞれの短編小説にオチもあるし、いろいろ考えさせられるテーマがある。 気軽に読み易い作品。
柚月裕子
罪と罰、加害者と被害者、いろいろと考えさせられる作品。 分厚い本なので読み応えがあり、中味が濃く、いろいろな登場人物が絡んで、ストーリーが練られた作品。 さすが東野圭吾の本。
医学的な知識が無ければ犯人の謎解きは出来ないが、どんどん読みたくなる作品。二人のコンビの掛け合いが面白い。
この作品は素晴らしい。コロナ禍で医療現場がいかに大変だったか、医療従事者がどれだけの熱意と頑張りでコロナと戦って来たかが良くわかる。 マスコミ等の報道では上辺しかわからないが、この作品を読み、現場の大変さ、疲労困ぱいしながら努力を重ねて来た医療従事者の方々の熱意が良くわかり、今更ながら頭が下がり、感謝したい。 感動の作品。
なかなか面白い作品。ガリレオ湯川先生の過去も明かされていく。犯人と草薙刑事、湯川先生の関係が上手く繋がっている筋書き作りが、さすが東野圭吾の凄いところ。二人の男の友情に感激する。どんどんストーリーに引き込まれていく。
さすが堂場瞬一の作品は面白い。次の展開がどうなるかとどんどん引き込まれて読んでしまう。最終的にはMETOの存在、犯人は暴ききれないが、続編が期待出来る。岩倉刑事の生涯をかけた追跡が楽しみである。