さまよう刃
東野 圭吾
KADOKAWA
作品紹介、あらすじ
長峰の一人娘・絵摩の死体が荒川から発見された。花火大会の帰りに、未成年の少年グループによって蹂躪された末の遺棄だった。謎の密告電話によって犯人を知った長峰は、突き動かされるように娘の復讐に乗り出した。犯人の一人を殺害し、さらに逃走する父親を、警察とマスコミが追う。正義とは何か。誰が犯人を裁くのか。世論を巻き込み、事件は予想外の結末を迎えるー。重く哀しいテーマに挑んだ、心を揺さぶる傑作長編。
感想やレビュー
タイトルそのもの。まさに『さまよう刃』。目には目を歯には歯を、とはいうけれど。 人間的に生きることは、必ずしも理性的に生きることではないのだな。 私達が人間として最も恐れるものは、絶望なのかもしれない。
1
読み始めた時、事件の内容が余りにも悲惨で読むのが嫌になっていたけど、読み進めるうちにいろいろ考えさせられる作品だと分かって来た。 未成年者の犯罪について、少年法の不備欠陥について、いろいろ考えさせられる。被害者の父親の気持ちは充分理解出来る。結末は何かやるせない気持ちになるが、最後の刑事達の会話でホッとする。
やっぱり東野圭吾
わかる!気持ち