52ヘルツのクジラたち
町田 そのこ
中央公論新社
作品紹介、あらすじ
52ヘルツのクジラとはー他の鯨が聞き取れない高い周波数で鳴く、世界で一頭だけのクジラ。たくさんの仲間がいるはずなのに何も届かない、何も届けられない。そのため、世界で一番孤独だと言われている。自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれるー。
感想やレビュー
DVやネグレクトのニュースを見るたびに心を傷めていた。この本ではリアルにその状況がかかれていて胸が苦しくなった。 中途半端にではなく、本当にその状況から助けることってすごくすごく難しいと思う。 そういう場面に出くわしたときに、心の声を聴けるように気づけるようになりたい。 みんなが幸せに、生きていくのがどうでもよくならないように、願う。。。
名作! 「声を聞いてほしい」と思ってる孤独な生き物たち。自分のことをそう思う人なら絶対心に響くはず。 読後、深海にたゆたう金環の音が、心に響いてくるようでした。 結末が明るい感じでよき。 接触せずとも、一人でいても、こういう感じで孤独ではなくなる方法があるのですね。 人生って、結局こういうことなのかもね、と考えさせられました。
辛くて悲しい境遇の二人が心を通わせて強くなっていくお話
映画化されるとのことで楽しみ。重い内容ではあるけれど強く生きてこうと感じる温かい内容だった
良い
虐待やネグレクトなどを細かく描いた作品。2024/3/1に映画化されたみたいなので、ぜひ見に行きたい😌主人公 三島貴瑚(キナコ)は過去に虐待を受けた経験があり、落ち込みやすい性格だったが、高校時代の友だちである牧岡美晴・美晴の先輩である岡田安吾(アンさん/トランスジェンダー)・家の修繕をお願いした業者の村中眞帆(まほろ) この3人にたびたび助けられて、少しずつ明るくなっていく。自分もこの人たちのような頼れる存在を見つけられるように頑張りたい💪そして、「人を信じすぎること」も逆に自分の身を滅ぼしかねないことも学んだ。新名主税(ちから)は、貴瑚が就職した工場の専務で、立場的にも接点はないだろうと思っていたが、従業員同士の喧嘩に巻き込まれたことが元で知り合いとなり、その後お付き合いをすることになる。凄く気さくで人当たりが良く、この人なら一緒にいても大丈夫!といろんなところに行って関係を深めたが、心の支えであったアンさんの件をめぐり、憎しみから突然貴瑚に暴言・暴言を浴びせるようになり、人が変わってしまい、トランスジェンダーであるアンさんは人間性の解離に悩み、お風呂の中で自殺してしまった😭自分も人を信じすぎてしまうところがあるので、完全に信じることはせず、少し疑いを持ってこれから生きてみようと思った。タイトルの「52ヘルツのクジラ」は、クジラが出す音の周波数(ヘルツ/Hz)は10~39ヘルツくらいで、仲間とコミュニケーションをとっているが、1匹だけ52ヘルツの音で鳴くクジラが実際におり、この高さが他の仲間には聴こえないため、どんなに辛くても苦しくても誰にも伝わらない😢虐待を受けた貴瑚の心や、飲食店で働く美琴の子どもである52(貴瑚が名付けた)も母である美琴から酷い虐待を受けており、いつしか話すことが怖くなっていた… この2人の心境も周囲の人には届かず、ずっと抱え込んでいることから52ヘルツのクジラだと感じ、イジメを受けていた自分の状況と照らし合わせ、泣きそうになりながら読んでいた😓文庫本でたら買おうかな🙄
綾乃おすすめの本。実家から借りてきた。虐待、トランスジェンダー、地方都市の粘っこ社会性、DVでストーリーを書いている。涙した。子は親と暮らすのが一番、虐待していた者が改心するとか、警察、児童相談所とかに頼るとかじゃなく事を進めていくのが痛快。 子どもの頃の貴湖や、愛のような状況にある人がどれだけいるだろう。トイレに暮らし出ない声で助けを求めている人を見つけるところからしなければいけない。 装飾のない文章 読みやすい 現代社会の興味を上手く切り取っている。
悲しくて温かいとても良い作品だった。アンさんのことを思うと、やるせない気持ちに涙が出てくる。キナコの魂の番は自分ではないと思いながら彼女の幸せのために動き、そして死を選ぶ彼の心情は、計り知れないものがある。彼にとっての魂の番はキナコではなかったのか。キナコの魂の番は、愛ではないのか。魂の番とは、何なのか。
心に日が灯る
52ヘルツで鳴く虐待されてた女の子の話。
ひとのことを想うことを考えさせられる一冊。タイトルもだけど切なくて優しいお話。
52ヘルツのクジラ→貴瑚、愛、杏子 声を聞いてくれる人→美晴、キナコ、アンさん、村中 声を聞いてくれる人が善、聞いてくれない人(琴美、キナコの母、父、弟など)がどんどん悪になる。 52ヘルツの声を聞ける人になりたいと思った。
なかなか感動させられる作品。「52ヘルツのクジラたち」という題名にピンと来なかったのですが、読み進めるうちに、いろいろ考えさせられました。不遇な境遇に育った人達が、助け合いながら生きていく姿に感動した。アンさんが可哀想だったが、最後に行くにつれて良い展開になって、題名の意味の深さがわかった。切ないが素晴らしい作品。
良い
大分に移住するまでのキナコの人生が壮絶だった。 キナコがアンさんに救われたように、キナコが52を救うことができて良かった。 これから2人で穏やかに暮らしてほしい。
名作。わかりやすい文書で読みやすい 泣いてしまった 素晴らしい☆☆☆☆☆
虐待やネグレクトを細かく描いた作品。2024/3/1に映画化されたみたいなので、ぜひ見に行きたい😆主人公 三島貴瑚(キナコ)は過去に虐待を受けた経験があり、落ち込みやすい性格だったが、高校時代の友だちである牧岡美晴・美晴の先輩である岡田安吾(アンさん/トランスジェンダー)・家の修繕をお願いした業者の村中眞帆(まほろ) この3人にたびたび助けられて少しずつ明るくなっていく。自分もこのような存在を見つけられるように頑張りたい💪そして、「人を信じすぎること」も自分の身を滅ぼしかねないことも学んだ。新名主税(ちから)は貴瑚が就職した工場の専務で、立場的にも接点はないだろうと思っていたが、従業員同士の喧嘩に巻き込まれたことがきっかけで知り合いとなり、その後お付き合いをするようになる。すごく気さくで人当たりもよく、この人となら一緒にいても大丈夫!といろんなところに行って関係を深めたが、心の支えであったアンさんの件をめぐり、憎しみから突然貴瑚に暴力・暴言を浴びせるようになり、人が変わってしまい、トランスジェンダーであるアンさんは人間性の解離に悩み、お風呂の中で自殺してしまった😭自分も人を信じすぎてしまうところがあるので、完全に信じることはせず、少し疑いを持ってこれから生きてみようと思った。タイトルの「52ヘルツのクジラ」は、クジラが出す音の周波数は10~39ヘルツくらいで仲間とコミュニケーションをとっているが、1匹だけ52ヘルツの音で鳴くクジラが実際におり、この音の高さが他の仲間には聞こえないため、どんなに辛くても苦しくても誰にも伝わらない😢虐待を受けていた貴瑚の心や、飲食店で働く美琴の子どもである52(貴瑚が名付けた)も母である美琴からひどい虐待を受けており、いつしか話すことが怖くなっていた…この2人の心境も周囲の人には届かず、ずっと抱え込んでいることから52ヘルツのクジラだと感じ、いじめを受けていた自分の状況と重ね合わせ、泣きそうになりながら読んでいた…文庫本買おうかな🙄
親に虐待されていた貴瑚が高校同級生の美晴と塾講師のアンに救われた。しかし、会社の上司との恋愛に裏切られていても、アンの忠告を受け入れず命の恩人であるアンに自殺される。全てを捨てて、大分の海が見える田舎に住む。そこで、親に虐待されている男の子に出会う。
アンさんはウィズに似ている