みのりさんの感想、レビュー
みのり
かなりの傑作。リアリティもありつつ時代を感じさせない作品でした。
窪美澄
今まで読んだ窪美澄さんの作品のなかではダントツで面白かった。。変わっていく家族に生じるそれぞれの感情がよく写っていた。最後の解説も読む価値あり。
窪 美澄
安心や励ましや転機となる言葉や態度をそっと差し出すのは血縁関係にある相手ではない、解説のこの言葉が核心すぎた。
それぞれの主人公の思う姿がありありと伝わってとても面白かった。どの作品も植物が出てきて、その花言葉とかも調べたくなると思う。
模試で読んだのを思い出し読了。この雰囲気のような作品が現代に書かれることはあるのだろうか。とても面白かった。
山田太一
せきしろさんの詩集は面白い。
せきしろ
専門用語もやさしく解説して理解を深める岩波科学ライブラリー。相変わらず読みやすい。今回は主観的期待効用の最大化を目指す経済学的な思考を紐解く本だった。納得いく説明だったが、これが現実に適用できるかと言われれば難しい。どちらかというと、後悔しないためのメカニズムを理解するところが重要に思える。良書。
繁桝算男
久しぶりの読書なのもあってとても面白かった。家族に起きた不幸に子どもたちは対照的な受け取り方をする。普通な家族ではないが普通以上に家族らしさがあって印象にのこる場面が多かった。
瀬尾 まいこ
統計分析の手法を理解するのにはかなりの良書だ。くだらない(?)内容でありながら統計を取るには情報が少なく仮定を取りながら推論を出す過程が細かく書いておりとても良かった。
飯田泰之/荻上チキ
とても素敵な夫婦が夫の病を背景に力強く生きようとする話。ハートフルで少し寂しいのに笑顔が溢れる二葉の姿が印象的に描かれている。
長月 天音
「君はやはり世界の縁まで行かないわけにはいかない。世界の縁まで行かないことにはできないことだってあるのだから。」私たちはこの世界で最後までやりきらなければならないことがあるのだろう。口のなかのミントの爽やかさとカカオの苦味が喉元を通り抜けるような作品だった。まさに傑作。
村上 春樹
後編に続く。
カオスでなんだかリアリティのある短編ばかりでとても面白かった。村田さんらしいストーリーでした。
村田 沙耶香
個人的にはあまりオススメできない本だ。思考実験の範囲で留まっていたり、研究結果を使っているのかわからず引用元もなかったりと信頼性に欠ける。ただ読みやすいと捉えることは可能だ。認識フレームのズレに対する対策は根本的な解決になっていなくて「それでいいのか?」っとなった。第2章冒頭の共感障害に関する話は面白かった。
黒川 伊保子
一般的にみられている数値が必ずしもその選手の実力を表しているわけではないと思い知らされる。野球に限らず統計を使った分析について理解が深まる良い本だ。
鳥越規央/データスタジアム株式会社
理系分野について文系で苦手意識のある人に易しく道を開く本。かなり入門向けに作られており、求めているものと違った感が否めない。読書術!というほど術を教えている部分はなく、こんなところが面白いんだよ!と説明している本だ。
齋藤孝(教育学)
なんだかんだ全編を読んだことがなかったので手に取った。これまで読んだ夏目漱石の作品の中ではあまり面白くなかった。単純に出てくる人物が胸糞悪い。時代を感じるだけで風情は感じられなかった。読書センスがないのだろう。
夏目漱石
なるほどと思わされることが書いてある。自然数の捉え方がそうだ。数学の知識(高校程度で十分)がある程度あるほうが楽しめる。
小島 寛之
下巻に続く
重松 清
あんまり好きではなかった。
唯川 恵
出版されたときぶりに読んだ。昔よりも印象が変わった。主人公の不気味さを表現する言葉遣いにずっと注目して読んでいた。とても面白い。
久しぶりに星新一の本を読んだ。SFにときめかなくなったのは成長なのだろうか。
星新一
せきしろさんの狙い通り、日常で何かをたとえたくなりました。
電車で立ち読みして理解できるほど甘い内容ではない。非常に興味深い本だった。
町田 健
ヒグマの恐ろしさがよくわかる作品…ではあるのだが、物語の構成においてあまりに非現実でファンタジックな部分が多すぎてヒグマの行動や特性が嘘のように聞こえてしまい残念だ。実際ヒグマの行動、習性に関しては正しい部分が多いにも関わらずそこが惜しすぎる。感想としては薫さんの行動が最後まで好きではなかった。一番死んで欲しいキャラクタだった。
増田俊也
卵の緒以来の名作と思った。1度も会ったことのない息子、という独特な状況で始まる物語だ。距離感がうまく掴めない父親の心情の変化が見物。
ゲイ解放運動のなかで女性差別やトランスジェンダー差別が強固になされていたなどの解釈が自分にない視点で新鮮だった。
森山 至貴
決して明るい展開を示唆せず、頑張って生きる人々を描いたような作品。力強さを感じるしこのような作品が好き。
初めてのよしもとばななさん。感情の表現が伸びやかで物語の細部まで感じ取れた気がする。好みな作家かも。
よしもと ばなな
思っていたよりも文章が硬く、読み終えるまで時間がかかった。家族愛の強い時代だと感じた。主題の部分もかなり面白かった。
夏目 漱石
キレのあるフリとオチのためにどの作品も大変面白かった。解説で引用されている星新一の一言にも納得だ。
赤川 次郎
解説を読んでから面白かったと思った。どの作品もオチでキレイにひっくり返したものが多い印象でやや大げさなものかなと考えていたが解説を読んで考え方が浅いことがわかった。
行動経済学に興味があり、その延長として購読。内容は重なる部分があり理解しやすかった。入門書として機能するだろう。
一川 誠
笑えるものや悲しくなるものと様々な自由律と詩が集まっていた。特に詩は読んでいくうちにその世界に入り込むほど圧巻なものだった。
思春期間近の男子小学五年生を書いた短編集。繊細で粗っぽい子供の生きあぐねる姿が印象的だった。
入門書として完成されていると思った。当然一読しただけでは理解できないからまた読み返したい。
千葉 雅也
大竹先生の新書は非常に読みやすい。普段合理的な判断で動いていると思っていたその行動も実はそうでないことがあり、その原因が何なのかを丁寧に書いていた。これは高校生などにも読みやすい一冊だ。行動経済学に興味のある学生は大竹先生の新書を読むのがよいと改めて思った。
大竹 文雄
初めて経済学の新書を読んだ。マクロ経済をもっと理解する必要がありそうだ。また読みなおしたい。
大竹文雄
短編ではどれも勿体ないほど先が気になる作品が多かった。面白い。
山本 文緒
苦しい状況の主人公の描かれ方に重松清さんらしさがあらわれていた。好みの作品ではなかったが多くの人が楽しめる作品だと思う。
重松清
久しぶりに重松清の作品を読んだ。繊細な人物の性格の描き方で丁寧に作られている印象を覚えた。最後の作品が一番好きだった。
自己啓発本なのかな?実体験を軸に日本の研究者事情を述べているが筋は通っていたためあまり自己啓発本感があるようには思わなかった。しかしGHQの部分は少し無理があるように感じた。
山本尚
博士の愛した数式のほうが面白かったかなぁ。
小川洋子(1962-)
全てとは言わないが面白い作品が多かった。個人的には終の季節がもっとも面白かった。解説も同じ模様。今月読んだ作品の中ではもっとも面白かった。
短編集、瀬尾まいこさんらしい作品が並んでいた。デビュー作「卵の緒」を越える作品とは言えないだろう。
瀬尾まいこ
ストレートな物語の構成だった。その点わかりやすく読みやすいが裏返せばひねりがなく単調な印象にもなった。
赤川次郎
挫折。半分ほど。あまり面白くなかった。
本間祐
小池真理子の作品が一番好きだった。後半の物語が全体的に好みだがすべての作品でパッとしない印象だった。
江國 香織/小川 洋子
ヌードの歴史と言ったところ。多少芸術作品に詳しくないと理解ができない。
多木 浩二
なし
何度読んでも色褪せない一冊。下巻も続けて読む。
無し。
北村 紗衣
少年犯罪をする者の多くが知的障害持ちであることを軸に解決策が述べられていた。知的障害について全く知識が無かったがわかりやすく、さらなる研究が必要なことがよくわかった。
宮口 幸治
特段書きたいことはない。というのもこういった学術系の本を読んだのは初めてだからだ。比較のしようがない。しかし非常に読みやすかったと思う。大学入試問題で読むのが多くの人にとって初めてになるような話題だが、あのように断片的に読むのとは訳が違うほど読みやすい印象。学校で中途半端に読ませると抵抗を作ってしまうのかもしれないなと考えた。(内容にまつわる話じゃなくてごめんなさい)
竹田青嗣
瀬尾まいこさんの作品の中ではあまり面白くない作品だった。仲間の大切さを占いを通して知る主人公の姿があっさりしていたからだろうか。瀬尾まいこさんの作品を読むなら他の作品をおすすめします。
どうしようもない中学生の荒れた生活を描写した作品。胸糞悪いところばかりだがそこで暗中模索する生徒の苦悩も描かれ繊細な作品だと思った。瀬尾まいこさんの作品で比べると面白みは欠けるかもしれない。
6人の中学生がそれぞれの思いを抱えながら襷を繋いでいく駅伝の物語。わかりやすいシチュエーションだからこそ伝えたいことがくっきりとしていて直に伝わりました。
表題作の「光抱く友よ」、そして「揺れる髪」「春まだ浅く」はともに主人公の年齢が大きく異なっているがどの視点もその年代の思いを忠実に再現していると思う。面白かった。
高樹のぶ子
親の側から見る子どもの姿、それを経験したことがないからこそ新鮮な視点がみれた。
椎名誠
とんでもなく面白かった。本人の体験を用いて全力で野宿をすすめてきて、文字通り野宿のやり方を教えてくれた。
かとうちあき
始めて詩集(自由律)を読んだ。一つ一つの詩に意味があるのは勿論、本全体にも流れを感じる一冊だった。創る立場にもなってみたくなるものだった。
せきしろ/又吉直樹
尖りを見せる女子中学生の話と他。漫画調で読みやすく中学生時代を思い出させる作品だった。
西原理恵子
瀬尾まいこさんらしい作品。複数回の親の交代がありつつもどの方からも愛情に注がれた女の子が主人公の物語。心温まる素晴らしい作品であるが、どの親にも瀬尾まいこさんっぽさが滲み出ていて味気なさを感じる人もいるかも知れません。総括すると面白かったです。
二度目の読了。忘れていた内容を確認でき、新たな視点も持てた。受験勉強があるからこそ、思いついたことはメモして忘れていこうと思う。
外山 滋比古
あり得ないと言っても過言ではないストーリーだが、リアリティを感じたのは巧みな文章だからだと思う。しかし序盤で最後がわかってしまう作品で味気なさを感じた。
恩田陸
地元に自分のアイデンティティーを置けない人に馴染む作品。十六歳はセックスの齡は話題になったのも頷ける深みのある作品だった。
山内 マリコ
瀬尾まいこ本人の経験をまた別の視点にして描くことでリアリティのある作品になっていた。家族の形を変えるだけでここまで作品に深みが出るということを知れた。
老人の生気が強すぎる、そう感じる作品。解説にもあったが、当時のことを前提にし省略を多用することで含みが多くなっているため、少し固いというか難しいというか理解しにくい部分がある。翻訳書第一冊にするには少しハードルが高そうだ。
ヘミングウェイ/小川高義
初めての洋書だ。読み終えた感想としては、慣れてないために文章についていくので精一杯で作品の深みを味わえたと言えるかわからない。しかし初恋のみずみずしさといった部分は明解で心に残るものであった。もう一度読みなおしたい作品だ。
イヴァン・セルゲーヴィチ・トゥルゲーネフ/沼野恭子
久しぶりに読書を始めて一冊目の本。高校生の主人公の考え方は刺さるものがある。物語に吸い込まれるように文章が作られていてとても読みやすい。哲学チックなことを考え始めた中学生や勉強に必死な高校生には非常に印象が残るだろう。
山田詠美