海辺のカフカ(下巻)
村上 春樹
新潮社
作品紹介、あらすじ
四国の図書館に着いたカフカ少年が出会ったのは、30年前のヒットソング、夏の海辺の少年の絵、15歳の美しい少女ー。一方、猫と交流ができる老人ナカタさんも、ホシノ青年に助けられながら旅を続ける。“入り口の石”を見つけだし、世界と世界が結びあわされるはずの場所を探すために。謎のキーワードが二人を導く闇の世界に出口はあるのか?海外でも高い評価を受ける傑作長篇小説。
感想やレビュー
良い
「君はやはり世界の縁まで行かないわけにはいかない。世界の縁まで行かないことにはできないことだってあるのだから。」私たちはこの世界で最後までやりきらなければならないことがあるのだろう。口のなかのミントの爽やかさとカカオの苦味が喉元を通り抜けるような作品だった。まさに傑作。