読み始めと読み終わりが同じ場面なのに、気持ちが180°変わった。
一つのこと、物事は立場が変われば持っている印象や気持ちが全然違う。
まさに櫂と暁海の会話にでてくる「金星」やなぁと。明けの明星、宵の明星、赤星、夕星。金星の呼び方はこんなにあるのに全部金星のことを指している。
それは人のことでもあるなぁと。誰かを取り巻く噂話や誰かの印象も、人それぞれ全然違う。だから世間や人の目なんて気にしないで生きていけばいいという凪良ゆうさんからのメッセージやなぁと。
櫂と暁海の恋愛には昔の自分を重ねて懐かし気持ちにもなった。ラブラブな時から別れに向かっていく空気感が蘇った。
ラストは悲しくもあるけど、とても清々しい気持ちになった。
小説の世界観にどっぷりハマった作品やった。