金原ひとみさん、「蛇にピアス」しか読んだことなくて、しかもそれも自分が中学生ぐらいのときだったのでめちゃくちゃ久々に読んだ。
コロナ禍周辺の女性主人公の短編集
現代的なメンヘラ女子が出てくる〜みんな擬態してるから分かりづらいけど実際結構いると思うようなおんなたち
アル中、整形依存、不倫、希死念慮、セックス依存、
どれも描写が上手くて的確でこの時代の痛みを切り取っている。ちょうど真ん中に配置された『コンスキエンティア』という作品が金原ひとみさんの旨み感が高まってる作品だったように思う。蛇にピアスもこんな感じだった記憶。主人公の受け身さ、暴力も含めた関係性の割り切れなさ。(なんか千葉雅也がエロスの基本は受け身とかいってたような…を思い出していた)村上龍感もある「コインロッカーベイビーズ」の空気感と似てるとも思った。
汚さや、醜さ、ちっぽけ、何もうまくできないけどうまく繕っているふう、セックスをする生き物、本当は形なんかないんだろうが、メイクをして外と中を分ける膜を作ってなんとか生きている、それが案外力強く