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世界でいちばん透きとおった物語

世界でいちばん透きとおった物語

杉井 光

新潮社

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作品紹介、あらすじ

衝撃のラストにあなたの見る世界は『透きとおる』。大御所ミステリ作家の宮内彰吾が死去した。宮内は妻帯者ながら多くの女性と交際し、そのうちの一人と子供までつくっていた。それが僕だ。「親父が『世界でいちばん透きとおった物語』という小説を死ぬ間際に書いていたらしい。何か知らないか」宮内の長男からの連絡をきっかけに始まった遺稿探し。編集者の霧子さんの助言をもとに調べるのだがーー。予測不能の結末が待つ、衝撃の物語。

感想やレビュー

話題となっている一冊。 読んでみて「確かにこれは話題になる!」と納得しました。 ネタバレになるので語れないのが残念ですが、本当に透きとおった一冊です。

4

亡くなった大物ミステリー作家の隠し子である主人公が、父の遺稿を探すというあまり見ない設定のミステリー作品。 読み終わると作品に隠された仕掛けに思わず唸らされた。 この作品をSNSなどで検索すると、「電子書籍化不可能」とたまに見るが、鋭い人なら読んでいる途中でこの言葉の意味に気づくと思うので、是非とも事前知識なしで読んで欲しい。 面白かったが、帯にある予測不可能な衝撃のラストという謳い文句は少し大袈裟な気がした。

4

初めての作家さん 目を引く帯表紙やPOPと共に、色々な書店で見かける機会が多かったので読んでみた! ミステリ要素もあって、面白かったヾ⁠(⁠*⁠’⁠O⁠’⁠*⁠)⁠/ ワクワクする読書体験を希望の方にはぜひオススメ ♪♪

2

後半途中から鳥肌。気付いたとたんワーオッ!て叫んじゃった。笑 皆が「ネタバレ厳禁」と言ってる理由がよ~く分かってスッキリ。 いやぁほんと、何も言えませんわ。 普段の読書とは違った貴重な体験をさせて頂いた。何の先入観なく読むことをお勧め。

2

なるほど〜というものがたりだった

私にしては、短期間で読了。 ビブリオバトルのトークでムーさんが『最後、ひって声が出ました』と話していたけど、私は声は出なかった^^;後からページを透かしてみてやっと納得!

2023年1番よかった作品 主人公のとうまくんは、幼少期脳の大きな手術をし、後遺症として、紙媒体のものを見ると目がチカチカするようになる。 (教科書や本はだめ、テストならいける) とうまくんのお母さんは小説の校正で、父親は宮内というミステリ界のカリスマ作家。 端正な顔と発送力で何人もの人と浮世を流していた。 お母さんもその1人 つまり、とうまくんのお母さんと宮内は不倫の末の子どもである。 ある日、母が事故で亡くなり、その2年後闘病生活の末、宮内が亡くなる。 葬儀にも顔を出さず、遺産もない状態。 そんなある日、兄と名乗る人から連絡がくる。 父親の幻の作品『世界で1番透き通った物語』を探してほしいとのこと。 昔、宮内と不倫関係にあった方々に話を聞きに行く中で、徐々に幻の作品に近づいていく。 最終的に宮内の妻に作品自体は燃やされてしまうが、彼が遺した最大のトリックは残ったまま、出版社に勤める凛子さんとともに、幻の作品を探すとうまくん。 その最大のトリックとは!!! すべての小説の文字数を左右対称にすることだった、、、。 とうまくんは目の後遺症で、コントラストがきつく出るようになり、目がチカチカするのは、次のページが見えてしまうからであった。 (封筒の中身もなんとなく分かるらしい) そのことを知っていた宮内は、とうまくんが読めるように、とうまくんのためだけに作品を1つ書き上げようとしていた😢😢😢😢 宮内さん、、全部知ってたんだね😢 知ってた上で、名乗りもせず、1000万の手術費も出し、後遺症も知ったうえで、最大のトリックを息子のとうまくんのためだけに使おうとしていた😢 原作は嫁に燃やされてしまったものの、そのアイデアをとうまくんが使い、『世界で1番透き通ったです』を完成させる。 実は私が読んでいたのは、とうまくんが書いたものだったのね。 そして、宮内さんのラストは『 』で締めくくられる。 ここには何が入るのか。 とうまくんの物語では、最後は後ろのページの『ありがとう』と重ねていた。 まぁ、おしゃれだこと。 お見事でした! まさに!電子書籍不可! あっぱれでした!!

ネタバレを読む

思ったのと違う。 不倫の末の息子が父の原稿探す話。

からくりに気づいたときはページを遡る手が止まらなかった。素人だが途方もないことだというのはわかる。この決して多くない文量のなかに無数の伏線を張り巡らし、それらが一つ一つ繋がっていき、ハッと気がついたときの驚愕をもう一度記憶を消して味わいたいとさえ思う。

違和感の正体がわかったとき鳥肌が立った 二度とこの衝撃は味わえないだろう ありがとう

ちょうどいい長さで読みやすい 物語は小説家の隠し子である主人公が、父の死に際に書いた未発表作品を探すというもの。 中盤の展開は興味をそそり、面白いがラストはあまり納得いかなかった

小説も、文字、配列他視覚要素必要な時代なのかと思った。 はじめのうちは、文体が軽薄なくらいに感じて好きになれなかったが、後半は綺麗な飾らない文章になっていた。感動とはいかないが、面白く感服した。 図書館で100番ぐらい待って読んだ本

こんなに素敵な本は初めて。

「電子書籍化不可」という言葉をあちこちで聞いて、ずっと気になっていた一冊。読んでみて、その意味に納得。感動した。 私は、本当にラスト、全てが明かされるまで気が付かなかったのだが、気がついてから慌てて見返して、驚いた。 他の人の考察を見て、最後の『』が後書きに重なっているということを知り、ますます感動。 「世界で一番透き通った物語」この意味は、読んでみないと分からない。 作者の方や編集の方の、努力と労力に感服です。

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