NIEさんの感想、レビュー
面白かったし、なんだか痛快だった。 実は中野氏の著書を読んだことがあって、それはなんだかなあと思わずにいられなかったので、今回の対談本は期待をいい意味で裏切ってもらった。 違う分野で極みを目指す人と言うのが掛け合わさるとこんなにも話題が拡がっていくのか、と驚いたし、それまで周囲と馴染めずにただ自分が求める領域に潜っていくしかなかった、という経験が共通するというのもなんだか頷ける。こういった人たちに憧れを抱かずにいられないのは、自分が何者でもなく(そう感じていて)、自分の中の芯というものを未だに探し続けているからかもしれない。また彼女たちを素敵だと思うことに、自分の意見を表明することに大きな葛藤を抱いてないことだけでなく、誰かを面罵しているわけではないということだ。前向きにコミカルに、でもロジカルに話を進めていこうとするその姿勢に憧れる。 思った以上にいい本だった。手元においておきたい。