NIEさんの感想、レビュー
中々面白かった。関西弁でのセリフばかりだが、違和感もなくすっと読み込める。主人公が強い特徴を持ってないところも、平凡な女子大生として創造できて楽しい。特徴があるといえば、店長のバンダナぐらい? もう少し家具と関わり深い話の方が好みだけれど、過ぎると登場人物たちに特殊能力に近いような才能を持たせずには展開できないので、いい塩梅なのかもしれない。 日常の延長線上のような緩やかな舞台の中で、時折訪れる小さなミステリがスパイスのように効く。毎日食べられるカレーのような物語だった。