gegetomさんの感想、レビュー
『運転者』から続けて読んだ。 勉強は一つの道具である。 何の目的のためにそれを使おうとしているのか。 この課題について十通の手紙のやりとりのなかで順序立てて解説してくれている。『運転者』同様、素直な気持ちで読めば、すっと心に響いてくる。 私達は、 この社会を構成する一員であり、 綿々と続く歴史の一登場人物でもある。 どの場面で切り取っても、1人きりで生きているわけではない。 社会の構成員として、世の中にどう貢献するのか、また、歴史の一登場人物として、次の世代に何を引き継ぐのか、我々の生きる意味はそこにあるらしい。 何だかあまりにも責任が重く感じるが、本書ではそれを、高校生がなぜ勉強しなければならないか、という視点から解説している。 手元に置いて何度も読み返したい本だ。