薄雪さんの感想、レビュー
辻村深月のミステリー。たぶん。 主人公が誰なのか分かりづらいけれど。 またとても主題がわかりにくい話となっています。ミステリーなのか、ホラーなのか、サスペンスなのか。特に上巻の話の展開は唐突な気がします。 木村孝太、木村浅葱は優秀な学生。また月子は、孝太の彼女のように描かれている。孝太と浅葱は留学も可能な論文のコンテストで競うが、大賞は謎の学生iに取られてしまう。 このあと話は変転。高校生の赤川翼の失踪するエピソードの挿入。 浅葱はコンパニオンの森本夏美を殺す。 そして浅葱の過去のモノローグ。浅葱は幼い頃、母親のDVを受けていた。兄の藍は、そんな彼を守ってくれていた。そして、守るために藍は実の母を殺していた。浅葱は養護施設に送られ、そこでは性的虐待を受ける。 そんなある日、論文の作成者iを探していた浅葱は、iが自分の兄藍であることを知る。またiに浅葱はθと呼ばれる。 そして、藍と会うため、藍の出した条件に沿って人を殺していく。 iはかつて浅葱に性的虐待をしていた今田信明を殺し、浅葱は大学の先輩萩野清花を殺す。さらにiは自動車事故に絡ませて蛇島友美を殺す。 だいたい上巻の話はこんな感じ。
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