子どもたちは夜と遊ぶ(上)
辻村 深月
講談社
作品紹介、あらすじ
始まりは、海外留学をかけた論文コンクール。幻の学生、『i』の登場だった。大学受験間近の高校3年生が行方不明になった。家出か事件か。世間が騒ぐ中、木村浅葱だけはその真相を知っていた。「『i』はとてもうまくやった。さあ、次は、俺の番ーー」。姿の見えない『i』に会うために、ゲームを始める浅葱。孤独の闇に支配された子どもたちが招く事件は、さらなる悲劇を呼んでいく。(講談社文庫) 大学受験間近の高校三年生が行方不明になった。家出か事件か。世間が騒ぐ中、木村浅葱(あさぎ)だけはその真相を知っていた。「『i』はとてもうまくやった。さあ、次は、俺の番ーー」。姿の見えない『i』に会うために、ゲームを始める浅葱。孤独の闇に支配された子どもたちが招く事件は、さらなる悲劇を呼んでいく。
感想やレビュー
辻村深月のミステリー。たぶん。 主人公が誰なのか分かりづらいけれど。 またとても主題がわかりにくい話となっています。ミステリーなのか、ホラーなのか、サスペンスなのか。特に上巻の話の展開は唐突な気がします。 木村孝太、木村浅葱は優秀な学生。また月子は、孝太の彼女のように描かれている。孝太と浅葱は留学も可能な論文のコンテストで競うが、大賞は謎の学生iに取られてしまう。 このあと話は変転。高校生の赤川翼の失踪するエピソードの挿入。 浅葱はコンパニオンの森本夏美を殺す。 そして浅葱の過去のモノローグ。浅葱は幼い頃、母親のDVを受けていた。兄の藍は、そんな彼を守ってくれていた。そして、守るために藍は実の母を殺していた。浅葱は養護施設に送られ、そこでは性的虐待を受ける。 そんなある日、論文の作成者iを探していた浅葱は、iが自分の兄藍であることを知る。またiに浅葱はθと呼ばれる。 そして、藍と会うため、藍の出した条件に沿って人を殺していく。 iはかつて浅葱に性的虐待をしていた今田信明を殺し、浅葱は大学の先輩萩野清花を殺す。さらにiは自動車事故に絡ませて蛇島友美を殺す。 だいたい上巻の話はこんな感じ。