くっくさんの感想、レビュー
過去に虐待にあった主人公が虐待にあっている子を救おうと奮闘する。 親より受けた虐待の傷を心身ともに抱き続けながらも、虐待にあっている子を救うこと、その子と一緒に生きていくことが主人公自身の心の安寧に繋がっていく。 お互いの声にならない声に耳を傾け続ける姿勢に心打たれる。赤の他人が被虐待児を引き取り育てることは、制度的にも経済的にも心身の負担も含め、あまりにも困難なことは容易に想像でき、その部分がきちんと現実的に描かれ、それらを考慮しても、一緒に生きることを諦めない、揺るがない2人の結びつきに涙し、2人の未来が明るく穏やかなものであってほしいと思う。