一番の恋人
君嶋 彼方
KADOKAWA
作品紹介、あらすじ
道沢一番という名前は、「何事にも一番になれるように」という父の願いで付けられた。 重荷に感じたこともあったが、父には感謝している。「男らしく生きろ」という父の期待に応えることで一番の人生はうまくいってきたからだ。 しかし二年の交際を経て恋人の千凪にプロポーズしたところ、彼女の返事は「好きだけど、愛したことは一度もない」だったーー。 千凪はアロマンティック・アセクシャル(他人に恋愛感情も性的欲求も抱くことがない性質)で、長年、恋愛ができないが故に「普通」の人生を送れないことに悩み、もがいていたのだった。 千凪への思いを捨てられない一番と、普通になりたい千凪。恋愛感情では結ばれない二人にとっての愛の形とは。
感想やレビュー
自分の関心をちょうど突く内容だった。大切に思ってる人に触れられるのが気持ち悪いと感じてしまう人と、大切に思ってる人から愛されない人どちらも辛い。相手を心から思ってることに変わりはないのにそれが本当の愛なのか将来をどうするのか周囲からの声は当人同士の問題に深く干渉してくる。