輝彦さんの感想、レビュー
新聞の書評に載っていて気になっていた。すると、中国新聞にもこの本が紹介されており、亡くなった女性と広島とのつながりが書かれていた。 読みたくなってりんご堂さんで注文する。届いたのが昨日。早速、読み始める。亡くなった女性の足跡を、わずかな手がかりからさぐっていく。たどり着いたのは、川尻町の小用。女性はら皆実町の専売公社でも働いていた。遺骨は、宇品の千暁寺に眠っている。八太さんが住んでいたすぐそばのお寺である。奇遇だなと思った。 ひとりの女性の人生を、探っていく。そういえば、母が結婚する前に東京の料亭で働いていたなんて知ったのは、彼女が歳を重ねてからだ。美人の母は、人気だったんだろうか。東京にいたことで、お洒落だったんだろうか。 身近な人でも知らないことが、多々ある。父母も祖父母も、もういない。どんな人生だったんだろう。もっと、聞きたかったな。