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ある行旅死亡人の物語

ある行旅死亡人の物語

武田 惇志/伊藤 亜衣

毎日新聞出版

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作品紹介、あらすじ

2020年4月。兵庫県尼崎市のとあるアパートで、女性が孤独死ー現金3400万円、星形マークのペンダント、数十枚の写真、珍しい姓を刻んだ印鑑…。記者二人が、残されたわずかな手がかりをもとに、警察も探偵も解明できなかった身元調査に乗り出す。舞台は尼崎から広島へ。たどり着いた地で記者たちが見つけた「チヅコさん」の真実とは?「行旅死亡人」が本当の名前と半生を取り戻すまでを描いた圧倒的ノンフィクション。

感想やレビュー

新聞の書評に載っていて気になっていた。すると、中国新聞にもこの本が紹介されており、亡くなった女性と広島とのつながりが書かれていた。 読みたくなってりんご堂さんで注文する。届いたのが昨日。早速、読み始める。亡くなった女性の足跡を、わずかな手がかりからさぐっていく。たどり着いたのは、川尻町の小用。女性はら皆実町の専売公社でも働いていた。遺骨は、宇品の千暁寺に眠っている。八太さんが住んでいたすぐそばのお寺である。奇遇だなと思った。 ひとりの女性の人生を、探っていく。そういえば、母が結婚する前に東京の料亭で働いていたなんて知ったのは、彼女が歳を重ねてからだ。美人の母は、人気だったんだろうか。東京にいたことで、お洒落だったんだろうか。 身近な人でも知らないことが、多々ある。父母も祖父母も、もういない。どんな人生だったんだろう。もっと、聞きたかったな。

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