いちごさんの感想、レビュー
いちご
目的地の砂を靴に入れないとたどり着けない、ものさしで移動、遠近法が歪んだ世界など、今まで読んだことないストーリーだったけど、不思議なことにその描写が浮かんできた。作者は本が好きなんだろうなと思った。
三崎 亜記
文藝春秋
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カズオイシグロの文章能力に舌を巻いた。 自分の子ども時代を書いてくださいと言われても、ここまで丁寧に書ける人はいない。だからこそ、これが作者の想像、フィクションだなんて信じられないし、作家として本当に力のある人だと感じる。本物の作家ってこうなんだ。 臓器提供について考えるきっかけとなった。
カズオ・イシグロ/土屋政雄
とても良かった。どのエピソードにも共感できた。年代によって心の葛藤は様々だが、小町さゆり司書が本を選書し、その本を通して、各人が自分で自分の悩みを解消していく。本のセレクトセンスも良いのだろうが、各人にそれを受け入れる(噛み砕く)力があることも大きい。 3つ目のエピソード以降は毎回ウルウルときた。特に3つ目のエピソードで、「まだメリーゴーランドに乗ってるの?」という問いかけは心に刺さり、そして肩の力がほっと抜けた。
青山 美智子