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なぜ働いていると本が読めなくなるのか

なぜ働いていると本が読めなくなるのか

三宅 香帆

集英社

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作品紹介、あらすじ

「大人になってから、読書を楽しめなくなった」「仕事に追われて、趣味が楽しめない」「疲れていると、スマホを見て時間をつぶしてしまう」…そのような悩みを抱えている人は少なくないのではないか。「仕事と趣味が両立できない」という苦しみは、いかにして生まれたのか。自らも兼業での執筆活動をおこなってきた著者が、労働と読書の歴史をひもとき、日本人の「仕事と読書」のあり方の変遷を辿る。そこから明らかになる、日本の労働の問題点とは?すべての本好き・趣味人に向けた渾身の作。

感想やレビュー

タイトルに興味があったので購入しました☆彡 本書は、まえがき、序章、第1〜9章、最終章、あとがきがで構成されていて、日本の近代以降(明治時代〜)の労働史と読書史をもとに、労働と読書の関係性を紐解いていきます。 現代に近付いていくにつれ、共感できるところがちらほらありました! あとがきが好きです(*´∇`)ノ #『花束みたいな恋をした』

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なぜ働いていると本が読めなくなるのか? 読書と労働の歴史からはじまり、読書にも種類があること、読書ができていないのはどういうことかを丁寧に教えてくれる本です。読んでいて自分の毎日の生活にハッとさせられました。

職場でも昔より効率的になってるはずなのに仕事量が減らないという矛盾が垣間見える時がある。 現代は法律や制度が整備され、戦前に比べて労働環境は改善されているはずなのに、文化的趣味を享受する時間が取れない、という嘆きは寧ろ強まっているように感じる。 なぜそのようなことが起こっているのかを労働と読書の歴史を紐解いてくれる。

読書はノイズ込みの知で、情報はノイズ抜きの知であるという筆者の主張はなるほど腹に落ちた。 現代はまさに情報社会であり、あらゆるモノにノイズを排除しようという意識が働いているのでは?働くことが美徳とされていた時代はとうの昔に過ぎたはずだったがそんなものは幻想だったのだろう。 全身ではなく半身で生きたいと自分も思う。

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