chaboさんの感想、レビュー
chabo
旅は未知と既知の連続だ。 発見、冒険。 旅に出発するとき、人は自分が何をすることになるのかを知らない。ときには、想像すらできなかったことが起こることもある。
ダニエル・ホートン
エイアンドエフ
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社会的地位や高価な車、高級マンションがもたらす幸福感はあまり持続せず、長く続く幸福のためには、あたたかな人間関係や充実した趣味が必要不可欠です。 いくら収入や貯蓄を増やしたとしても、それが自身の幸福につながらなければ無意味です。人間の幸福度を下げる要因は「慣れ」と「比較」と言われています。お金があっても、その状態に慣れてしまうと幸福を感じなくなってしまいきます。また、周囲のもう一段上の人の暮らしぶりを、羨ましく思ってしまうと、どうしても幸福度は下がります。「非地位財(他人との相対比較と関係がなく、それ自体に価値があり喜びを感じられるもの。休暇、友人関係、愛情、健康、自由、社会への帰属意識など)」の質と量を高めるためにお金を使うことが、現代の私たちにとって幸福度を高める秘訣です。
黒田 尚子
ハイデガー:人間が存在するということは、時間的に存在することを意味する。時間抜きで存在を考えることは不可能だ。生まれてから死ぬまでの時間。いつか終わりが来ることは確かで、でもいつ来るかはわからない。そのあいだの時間。限られた時間こそが、僕たちの存在の本質なのだ。 人間の存在の一瞬一瞬が、ハイデガーのいう「有限性」に貫かれているということだ。時間の有限性は、単に数ある制約のひとつではない。むしろ、時間の有限性こそが、人間というものを成立させる絶対的な条件なのだ。 時間をどう使おうか、と一瞬でも考える前に、僕たちはすでに時間のなかに投げ込まれている。この特定の時間、ほかでもない自分の人生の経緯。それが僕という人間を規定するのであり、そこから抜けだすことはけっしてできない。 未来に目を向けると、そこでも同じように有限性が自分を縛りつけている。時間という大河の流れに、抗う術もなく運ばれていく自分。進んでいく先は、避けられない死だ。さらに厄介なことに、死はいつどの瞬間にやってくるかわからない。こんな状況のなかで、時間の使い方はすでに、徹底的に、制約されている。やることひとつ選ぶだけで、ほかのあらゆる可能性を必然的に犠牲にしなくてはならない。 限りある人生を生きるということは、それがどんなに最高の人生であっても、絶え間なく可能性に別れを告げる過程なのだ。 ヘグルンド:もしも人生が永遠に続くと考えるなら、自分の命が貴重だとは思わないだろうし、自分の時間を大切に使いたいという思いもなくなるはずだ。 たしかにいえるのは、死を受け入れて生きる態度をいくらかでも取り入れることができたなら、現実は一変するということだ。ほんの少しでもいい。時々でもいい。存在することの驚きと、そのあまりの短さに思いを馳せてほしい。そうすれば、今ここで時間の流れのなかにいることが、それまでとはがらりと変わって見えるはずだ。
オリバー・バークマン/高橋 璃子
彼の書いた曲のすべてがピアノを含む曲で、しかもそのほとんどがピアノ独奏曲です。その意味では19世紀に登場したクラシック音楽の作曲家の中で異質なタイプです。 当時、作曲家としてもっとも評価される交響曲やオペラには見向きもしなかったからです。ショパンが生涯にわたって愛したのはピアノです。彼はじたくや小さなサロンなどで少人数相手に演奏するのを好みました。ポロネーズ第6番英雄や12の練習曲のいくつかの曲は別にして、演奏効果を狙った派手な曲よりも内省的な曲のほうが多い。
百田 尚樹