chiiiさんの感想、レビュー
chiii
絵画をともだちといい、美術館をともだちの家という表現がすき。 押し付けない見方で心地いい。 アンリ・ルソーを親友というのが心くすぐられた。
原田 マハ
幻冬舎
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かわいいは私を元気にするもの。 明日、降水確率が五十パーセントとするで。あんたはキヨが心配やから、傘を持っていきなさいって言う。そこから先は、あの子の問題。無視して雨に濡れて、風邪ひいてもそれは、あの子の人生。今後風邪を引かないためにどうしたらいいか考えるかもしれへんし、もしかしたら雨に濡れるのも、けっこう気持ちええかもよ。あんたの言う通り傘持っていっても晴れる可能性もあるし。あの子には失敗する権利がある。雨に濡れる自由がある。・・・ところで、あんたの人生は、失敗やったのかしら? 好きって大切。 そんなふうに思う本。淀まず流れていく綺麗な本。
寺地 はるな
瀬尾さんの本は本当に心に優しい。そして淡々と繰り広げられるふたりの会話は前に読んだ「ぼくらのごはんは明日で待ってる」のふたりに似ていて、くすっとしてしまう。登場人物がすき。これは本を読むときに大切なことだなぁって最近思う。夜明けに読み終えたのもなんか嬉しい。
瀬尾 まいこ
装丁に惹かれた。町田そのこさんの本にハマっていたけど珍しくあまり惹きつけられなかった。 たくさんの言葉の中でかえさんの言葉が残った。 大事なひとが笑っている、それだけでいい。近くにいるとか、触れていられるとか、望み過ぎだと思えばいい。豊かな時間を過ごしたなら、幸福を共有したのなら、それだけで奇跡なの。その時間に縋れば、もっともっとと望めば、その瞬間の輝きすらもくすんでしまう。だから、その時間を芯として生きるの。そうするとね、強くなれる。 芯はね、自分の力で集めて作るものよ。思い出や、自信。 まっすぐに生きてきたひとは、いつか愛される。まっすぐに誰かを求めたひとは、いつかまっすぐに求められる。背中を、追ってくれるひとが現れる。
町田そのこ
ほんとうに、瀬尾さんの本は一気に読めてしまう。 でも、なんだかな、ほう、っていうかんじのわくわくした気持ちを上回らない「おにいさん」の正体だったな。テーマもほんわーり。
瀬尾まいこ