爆弾
呉 勝浩
講談社
作品紹介、あらすじ
無差別爆破テロ。動機も目的もわからない。爆弾の在り処の手がかりは、容疑者と思しき中年男が出す“クイズ”のみ。限られたヒントしかない状況で、警察は爆発を止めることができるのか。狭小な取調室の中で、最悪な男との戦いが始まる。
感想やレビュー
スズキタゴサクと名乗るおじさんが留置所へ。昨日財布を落としたとのことで自販機を蹴り、店長とモメて留置所へ連れて来られたが、このスズキ、実は東京中を巻き込む爆弾魔へと変貌し、それに振り回される等々力、清宮、類家、瀬戸など。。。 シェアハウスの仲間の死、事件が起こった場所で性処理したくなる性癖をもつ刑事が過去に自殺をした。その残された遺族の恨み、爆弾魔タゴサクの憎たらしさ、それに翻弄される清宮ガ負けたり、類家との言葉のやり取りなど、最後まで面白かったです。 どうせなら、最後に等々力がヒーローとさて、スズキタゴサクを論破し、焦らして焦らせて、最後にタゴサクが慌てふためく、、、みたいな光景が見たかったかなーと。 でも初ジャンルっぽい作品で非常に楽しめました。
東京都内数カ所に爆弾を隠し、自ら捕まったスズキタゴサクと名乗る男。一見意味不明な供述をするが、爆弾がどこでいつ爆破するかのヒントでもある。警察はそのヒントから爆弾を見つけようとするが、結局できなかった。 なぜこの事件を起こそうとしたのか?具体的に書かれていないが、社会の中で無意味に理由もなくテロが起こるのではないかと警鐘してる内容だった。取調室内の会話がほとんどだったが、なかなか次の展開を気にさせる内容で面白かった
構成が、新しい、容疑者が語る言葉と刑事のやり取りで話が進む。人間模様複雑。爆弾の仕掛けは、模倣犯が出る可能性あり、怖い。
取調室での緊迫するやり取り、次々と起こる事件、意外な人物…目が離せない本格ミステリー。
ものすごく計算されて書かれた物語という感じがしておもしかった。
セリフ劇なところがあるので厚さの割に読みやすく、人の価値を考える本でした。(トロッコ問題的な) スッキリしない感じと、性描写が私には少し苦手でした…… 第二部が1番おもしろかったです。
最初のほうは、取り調べ室での会話ばかりでなかなか読み進まず…スズキタゴサク自白させて終わりの話なのかな?それで面白くなるのかな?と思うのですが… 途中からいろんな点がつながってきてどんどん面白くなっていきました。 事件の全貌は想像がつかなすぎて驚きでした。 天パの刑事さんが主役なのでしょうか。すごく頭がよくて、スズキタゴサクとのやりとりが緊張感がありドキドキでした。
ほぼ会話なんだけど結構どんどん読み進められた。 心の闇を言語化してて自分の中にもたしかにそんな感情があるのかも、と気付かされた。
取調室中心の推理物。もう少しこわかったらいいけど、爆弾も怖いかも。一個発見されてないし。スズキタゴサク。ふざけてる
久々におもしろいミステリー。鈴木タゴサクへの憎い感情が引き出させられた。