10代の真ん中で
村瀬 学
岩波書店
作品紹介、あらすじ
中学生になるころからいろいろなことがわからなくなってくる。国語は何を勉強するものなのか、歴史ってなんなのか。ともだちや親についても、これまでとは違った感じになる。一人の中学生が先生とメールで話しながら、なぜ、どこがわからなくなってきたのか、また大人になるってどういうことなのか、考えていく。
感想やレビュー
心に突っかかっていた何個かの蟠りが、著者の方の語彙と表現によって流れていきました。あの時抱いていた言葉にできない疑問も、ここで消化されると、無駄ではなかったのだと思いました。始めは少しついていけるのか不安になるような、先生と生徒の親密度だったのですが、内容にフォーカスを当てて共に考えていくので、全く気にならなくなります。内容も「言われてみれば不思議だ」とか「誰でも一度でも抱く疑問」だったり、「これから起こるかもしれない為に考えておくべき話題」だったりと興味深い話ばかりで、あっという間に読み終わりました。