はつ恋
ツルゲーネフ
新潮社
感想やレビュー
「わたしはもう二度とあのような気持ちを味わいたくないのだ。しかし、一度もあのような気持ちを味わわなかったならば、わたしは自分を不幸だと思ったにちがいない。」 私自身も昨年、まるで自分が世界から見放され1人孤独の中に置き去りにされたような、これからの未来に光が差し込む出来事を何一つイメージできなくなったかのような、そういう経験をした。もう二度とあんな気持ちを味わいたくないけど、それを味わったことが私の人間としての奥行きを何倍も広げ、自分との向き合い方を真剣に考えるきっかけをくれたと思っていたからこそ、この台詞はとても刺さった。
ロシア文学 16歳の少年の熱病のような恋心に沿って読むには、もう私の年齢は遠すぎるのか。 広大な国の歴史と体制の中の迷路を行く人生か。 どれほど読めたかわからない。 人物の名前が覚えられず、右往左往しながら読んだ