大人の絵本だった。絵と文がとてもきれいで一頁一頁大事に読んでいたが、ストーリーがすべて繋がっていて彼女の人生に寄り添っていたということが分かったときに鳥肌が立つほど感動した。 人生を惑星に例えた一文が気に入ったので備忘録として記しておく。 (生まれてから七歳までは) 心と情緒を育てる月と様々な学びを吸収する水星の時期を経て、十六歳から二十五歳までは、人生を豊かにする恋や趣味を学ぶ金星の時期を迎える。 それらを経て、二十六歳からは人はようやく自分の足で立ち、自分の人生を歩き始める太陽期に入ると。 三十六歳から四十五歳までは、火星の時期。 これまでに得た学びを持って、火の勢いで突き進んでいきます。 クロワッサンにスクランブルエッグを添えると、朝食になります。 半分に切ってハムを挟んだサンドイッチにもなりますし、こうしてスイーツにもなります。 すべては、あなた次第です。 これからの時代、クロワッサンのようであると良いと思うのです。

私だけの所有者 島本 理生 YOASOBIのミスターを先に聴いていたから、海辺の街とか風景の描写は流れるように思い浮かんだけれど、アンドロイドと人間の話だとは想定外で、世界観に衝撃を受けた。ミスターはMr.ナルセであり、「僕」は「私」であったのだ。 ユーレイ 辻村深月 初めて辻村深月を読んだけれど、風景の描写がきれいだと思った。夜の海に街灯の光が浮かんでいるのを「魚のうろこ」に例えた表現がすき。 色違いのトランプ 宮部みゆき 宮部みゆきをちゃんと読んだのはたぶんこるが初めて。SF作品の世界観は創造力を試されるなあといつも思う。タイトルがとても切なく感じた。 ヒカリノタネ 森 絵都 名前は知っていたけれど初めて作品を読む作家さん。主人公の一生懸命さと物語がとてもキラキラしていて、読んでいてとても楽しかった。告白ってタイミングなんだね。良い青春を浴びました。ありがとう。