ルポ 誰が国語力を殺すのか
石井 光太
文藝春秋
作品紹介、あらすじ
子供たちの言葉を奪う社会の病理と国語力再生の最前線を描く渾身のルポ!
感想やレビュー
国語力の大切さがよくわかった。教育の問題は国をあげて取り組むことだと思う。
これまでは半ば無意識のうちに大部分の家庭で育まれてきた国語力が、恐ろしい勢いで減衰しているのではないか。そのことに対する危機意識を読者と共有したいという、筆者の熱い思いが伝わってくる。 親子の会話、本の読み聞かせ、宿題のフォロー。このあたりが当たり前にできる家庭と、そうでない家庭が、知らず知らずのうちに分断されており、それを補完しうる唯一の機関である学校が機能不全を起こしているというのが、今の日本の現状だろうと思う。 やはり国が国語力養成のための別機関(放課後の補習塾のようなもの)を立ち上げるのが一番だと思うのだが。