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犯罪心理学者は見た危ない子育て

犯罪心理学者は見た危ない子育て

出口保行

SBクリエイティブ

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作品紹介、あらすじ

心理学者サイモンズは、子育ては4つのタイプに分けられると言いました。 著者は法務省心理職として1万人を超える非行少年・犯罪者を見てきた結果、 サイモンズの言ったとおり、子育てには4つのタイプが存在すること、 いずれかのタイプに偏った家庭に犯罪者が育つことを確信しました。 その4タイプとは「過保護型」「高圧型」「甘やかし型」「無関心型」。 この4つの言葉を見て、「私の家庭は過保護でも高圧でもないし……」と思った親御さんへ。 実は…… 親は誰でも知らず知らずのうちに この4タイプのどれかに偏っていることがあるのです。 非行少年・犯罪者の育った家庭環境の事例とともに、 各タイプにありがちなこと、気をつけるべきことを伝えていきます。 偏っていない子育てはありません。 でも、少しでも真ん中に寄せる意識はできる。 その一歩として。やさしい子育て入門書です。

感想やレビュー

犯罪心理学の視点から分析される育児。 犯罪者にならないために子育てをする人はいないでしょう、とあとがきに記述されていたけれど、社会と調和して暮らしていける能力と社会性を育んでいくと言い換えれば、同じ意味合いになると思う。 結局は何事もバランス。 筆者がコミュニティーのなかで育児をすることの大切さについて記述したいたが、現代社会における非行、虐待は個人の生き方を求めすぎたが故の代償なのではとも感じる。 あえて児童センターにいく、とかって、割りとハードル高いんだよね。 ママ友作らなきゃ、とかさ。 そういう場所はもちろん必要だけど、自分が生活するコミュニティーの住民同士の繋がりが一番大事だと思う。 どっちつかずの田舎に住んでるから、その辺り割りといい距離感で付き合えてると思ってるけど、都心にいけば行くほどそういう安心感は稀薄になるだろうね。 なぜそこに視点を置くかと言われれば、虐待をする親もまた被害者である可能性があるということ。 その連鎖は、社会が作り出したものとも言えるから。これからの社会作りが問われていると感じるからである。

犯罪心理学者の視点から、子育てを「過保護型」「甘やかし型」「高圧型」「無関心型」の4タイプに分類し、説明されている。 自分も陥るかもしれない子供との接し方の誤りや影響を知ることができ、為になった。 ただ、この本を読むと、やはり子育ては親が子どもに与える影響が大きいことを改めて感じさせられ、プレッシャーにも思われた。 頑張って子育てしてれば誰もが正解なんだよ、なんて話は成り立たないのだなと思う。 自分の子育てに自身がない人はこういった本で見識を広げる機会もあるが、そうでない人は自分の過ちに気づくことは難しいだろう。

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