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クスノキの番人

クスノキの番人

東野 圭吾

実業之日本社

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作品紹介、あらすじ

恩人の命令は、思いがけないものだった。不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。そこへ弁護士が現れ、依頼人に従うなら釈放すると提案があった。心当たりはないが話に乗り、依頼人の待つ場所へ向かうと伯母だという女性が待っていて玲斗に命令する。「あなたにしてもらいたいこと、それはクスノキの番人です」と…。そのクスノキには不思議な言伝えがあった。

感想やレビュー

2023年発行の文庫本 主人公 玲斗→シングルマザーの母        祖母 父は他に家族のある人        叔母千舟(大きい会社の顧問で             母の腹違いの姉) 叔母の千舟に会ってから 立ち居振る舞いや 身だしなみ 言葉遣い等..身につけていく玲斗 その縁でクスノキの番人になる 最初の頃の玲斗は 本当に無知で心情等も 子供すぎて 腹立たしいくらいだった クスノキの謎も なかなかわからなくて もどかしかった クスノキの祈念に来ていた佐治 の娘優美→謎がわかっていくキッカケの人物 この物語のクスノキは 不思議な木だ 表紙絵の木に〆縄が 巻かれているのが納得いく 死んだ親族の言葉ではなく 念が伝わってくるなら 祈念してみたいと思った この本を読んで家族.. 父娘..叔母と甥.. 血の繋がりて良いなと思った (良いことばかりじゃないのも含め 本音で関わること) まずは自分の身近な家族 親戚を大切に.. 余裕があれば関わりのある人.. そうすれば皆んなが大切にされるのに.. 面白いお話だった 年老いたおばあちゃん(貴子)に 息子(きくお)のピアノ曲が 届いて良かった(涙) 千舟さんと玲斗の最後の会話も良かった(涙) 安定の面白さだった

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1

クスノキの番人と言う発想が凄いと思う。 読みやすくてシンプルに面白い。 展開や登場人物が純粋すぎて上手く行きすぎてる感はあるが、無駄がなくて爽快とも言える。 途中で恋愛も絡めてくるのかと思ったが、そうではなくて良かった。 現実世界にクスノキの念はないので、家族や父母に伝えておきたいことは早めに伝えておこうと思う。

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読みやすいうえ回収も素晴らしい。構成が完璧。ただの出来損ないだった玲斗が、千舟に関わりクスノキの番人として、人間として、成熟していく様子は強烈に読者を惹きつける。非現実的なクスノキのシステムも、現実世界に存在している非現実を描写していて最早現実的だった。当初は謎で荘厳だった千舟の想いは温かく寂しいもので、それを受念した玲斗もそれをしっかりと受け取り、千舟さえも包括する暖かい考えを持てる。今作に出てくる全ての人物の人間臭く暖かいキャラクター性もこの作品の大きな魅力だった。

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