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文庫版 書楼弔堂 破暁

文庫版 書楼弔堂 破暁

京極 夏彦

集英社

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作品紹介、あらすじ

明治二十年代の半ば。雑木林と荒れ地ばかりの東京の外れで日々無為に過ごしていた高遠は、異様な書舗と巡りあう。本は墓のようなものだという主人が営む店の名は、書楼弔堂。古今東西の書物が集められたその店を、最後の浮世絵師月岡芳年や書生時代の泉鏡花など、迷える者たちが己のための一冊を求め“探書”に訪れる。変わりゆく時代の相克の中で本と人の繋がりを編み直す新シリーズ、第一弾!

感想やレビュー

京極夏彦「書楼弔堂 破暁」再読了。 次作を買ったのだが、前がどんな話だったか全くもって忘れていたので読み返し。 基本的に構図が京極夏彦のデビュー作である京極堂シリーズと同じ。関口くんを少し明るくし、京極堂から少し毒気が抜けた感じかな。だがやはり、その構図は心地いい。 「この世に不思議なことなど何もないのだよ関口くん」と京極堂はいう。 「この世に無駄なことはない、世を無駄にする愚か者がいるだけ」と弔堂の主人はいう。 京極堂シリーズでは次々と殺人事件が起こるミステリーだけど、今回の書楼弔堂シリーズでは、人は全く死なず。様々な道に迷える有名人が己のための一冊を勧められる。そんなお話。 相変わらずの京極夏彦節でだらだらと詭弁が続く。それを読みたくて京極夏彦を読んでるのだからまあ間違いはない。 あぁ、どこかふらっと歩いてたら「弔」とかかげた本屋がないかなあ。 さて次作。だれがでてくるかな。

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