らいかさんの感想、レビュー
京極夏彦「書楼弔堂 破暁」再読了。 次作を買ったのだが、前がどんな話だったか全くもって忘れていたので読み返し。 基本的に構図が京極夏彦のデビュー作である京極堂シリーズと同じ。関口くんを少し明るくし、京極堂から少し毒気が抜けた感じかな。だがやはり、その構図は心地いい。 「この世に不思議なことなど何もないのだよ関口くん」と京極堂はいう。 「この世に無駄なことはない、世を無駄にする愚か者がいるだけ」と弔堂の主人はいう。 京極堂シリーズでは次々と殺人事件が起こるミステリーだけど、今回の書楼弔堂シリーズでは、人は全く死なず。様々な道に迷える有名人が己のための一冊を勧められる。そんなお話。 相変わらずの京極夏彦節でだらだらと詭弁が続く。それを読みたくて京極夏彦を読んでるのだからまあ間違いはない。 あぁ、どこかふらっと歩いてたら「弔」とかかげた本屋がないかなあ。 さて次作。だれがでてくるかな。