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カラフル

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森 絵都

文藝春秋

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作品紹介、あらすじ

「おめでとうございます! 抽選にあたりました! 」 生前の罪により輪廻のサイクルからはずされたぼくの魂が天使業界の抽選にあたり、 再挑戦のチャンスを得た。 自殺を図った中学三年生の少年、小林真の体にホームステイし、 自分の罪を思い出さなければならないのだ。 ガイド役の天使のプラプラによると、父親は利己的で母親は不倫しており、兄の満は無神経な意地悪男らしい。 学校に行ってみると友達がいなかったらしい真に話しかけてくるのは変なチビ女だけ。 絵を描くのが好きだった真は美術室に通いつめていた。 ぼくが真として過ごすうちに、しだいに家族やクラスメイトとの距離が変っていく。 モノクロームだった周囲のイメージが、様々な色で満ちてくるーー。 高校生が選んだ読みたい文庫ナンバー1。 実写映画、アニメ化。 累計100万部突破の大人も泣ける傑作青春小説! 解説・阿川佐和子

感想やレビュー

よかったなぁの一言です。 これからは家族、友達を大切にしようと思えました!

3

自分の周りを見渡すと、いろんなタイプの人がいる。 それぞれに”カラー”があると言うのだろう。 だからきっと、私のことを他人が見たら、何色かの”カラー”に見られているに違いない。 でも私は1色ではない。 人はそれぞれいくつもの色を自分の中に持っているのだと思う。 出会う人によって、私が与える”カラー”は異なるだろうし、場面や時間によっても違っているはずだ。 そう考えると、世の中はすごくカラフルだ。 1人の人間の中に、いろんな”カラー”があるのだから。 この世界に住む人みんなが、人はそれぞれみなカラフルだ、ということを理解していれば、もっと住みやすい世界になるのだろう。 この物語の主人公 真 も、このカラフルの法則を知っていれば、こんな回りくどいことしなくても、幸せを実感できたはずだ。

2

読みやすくちょっとうるっとくる素敵な本。娘にもすすめました。

2

日常にあるさまざまな色。それは景色だったり、人の気持ちだったり、性格だったり。私たちはもともと何かしらの色で生まれてきたのかもしれないけれど、生きているうちにいろんな色が混ざって、元の色がわからないほどになっているのかもしれない。「ぼくらはみんないつも迷っている。どれがほんとの色だから分からなくて。どれが自分の色だか分からなくて。」そんな自分が誰かを助けているかもしれないし、誰かを傷つけているかもしれないし、それは誰も分からない。 でもいいじゃない、たった数十年、自分の人生にホームステイしてるだけ、と思えば、きっと気持ちは楽になる。 読み終わった後、ふわっと心が軽くなる1冊、肩の力が抜ける1冊。

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