Bookstand
Bookstand
星屑

星屑

村山 由佳

幻冬舎

Amazonで詳細を見る

作品紹介、あらすじ

大手芸能事務所「鳳プロ」のマネージャーながらも雑用ばかりでくさっていた桐絵は、博多のライブハウスで歌う16歳の少女・ミチルに惚れこみ、上京させる。鳳プロでは専務の14歳の娘・真由のデビューが決まっており、ミチルに芽はないはずだった。しかし彼女のまっすぐな情熱と声は周囲を動かしてゆく。反りが合わずに喧嘩ばかりの二人。妨害、挫折、出生の秘密、スキャンダル…その果てに少女たちが見るものはー。必死にもがく少女たちと、大人たちの様々な思惑が織りなす、息もつかせぬ痛快長編!

感想やレビュー

日本の音楽界が歌謡界と呼ばれていた時代の物語。 歌手を目指す二人の少女と、それを支える女性マネージャー、諸々を見つめる大御所歌手と、とにかく出てくる女性がパワフル。物語も鬱々とする展開はあまりなく、読んでいて元気が出る。これは作者の美点だろう。 中山圭子と松田聖子のエピソードにヒントを得たのかな、と思うのだが、他にも人気絶頂の女性デュオのピンキーガールズだの、南城広樹、野田二郎、神まさみの御三家だの、あまりぼかす気がない歌謡界のスターたちの扱いが楽しい。作者もノリノリで書いているし、読んでいるこちらも本家の顔がちらちら脳をよぎって面白い。 カバーデザインがまた素敵。

App StoreからダウンロードGoogle Playで手に入れよう