一瞬の風になれ 第二部 -ヨウイー
佐藤 多佳子
講談社
作品紹介、あらすじ
オフ・シーズン。強豪校・鷲谷との合宿が始まる。この合宿が終われば、二年生になる。新入生も入ってくる。そして、新しいチームで、新しいヨンケイを走る!「努力の分だけ結果が出るわけじゃない。だけど何もしなかったらまったく結果は出ない」。まずは南関東へー。新二との連の第二シーズンが始まる。吉川英治文学新人賞、本屋大賞ダブル受賞。
感想やレビュー
すぐに3巻を読みたくなった
二年生、先輩になった神谷新二は、先輩達の引退試合を見て、連の走りを見て、自身のうちに秘めていた「走りたい」という欲求が爆発する。 印象に残ったフレーズ 「走りたい! この気持ちは、連から伝わってきたのか?連のものか?俺のものか?どうでもいい。走りたくない奴なんかいるわけないんだ。身体がぶるぶる震えてきた。今すぐに下に降りていって、今すぐに走りたい、あそこを、南関東のトラックだ。誰もが踏めるわけじゃない。インターハイ本線への最後のジャンプ台。リレーで実際に走った時よりはるかに強く、ここが南関東なのだと全身で痛感した」 舞台慣れしたからこそ、インターハイという目標が現実味を帯びてきて、だから「走りたい!」と欲求を爆発させられる。この至極単純な新二の考え方が好きだ。 部活には、そんな単純な情熱が必要だ。自分自身音楽が好きで、「吹きたい、吹きたい!」という情熱だけで吹奏楽を続けてきた。 そんな情熱がなければ、部活を続けることはできない。私自身もこれから、そんな単純かつ真っ直ぐな情熱を持ち続けたい。
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