高校二年生の私が、学校の帰り道に一瞬目にした、えも言われぬほど鮮やかな緋色。それは、廃屋の裏庭に置かれた雛飾りだった。どれも片目と片腕、片足が傷付けられていた人形たちの中で、一体だけ無傷だったお雛様を助けなければと思った私は…（「ついてくるもの」）。酸鼻を極める最新ホラー短篇集。表題作ほか６編を収録。

ついてくるもの

人呼びの２０４号室に誘われるな。這入ったが最後、命は無い。警視庁の秘された部署・異能処理班。霊視の青年・安田怜は、麹町のアパートで祓いの依頼を受ける。当日、住人は遺体で発見されたが警視正の指示はなぜか「なにもしないこと」。三婆ズとともに現地を訪れた怜が出会ったモノとはー。事件を解かず、隠蔽せよ。恐ろしくてやめられない、大人気警察×怪異ミステリ！

警視庁異能処理班ミカヅチ2（仮）

ホラー作家の道尾は、取材のために滋賀県山中にある仏像の工房・瑞祥房を訪ねる。彼がその夜見たものは、口を開けて笑う千手観音と、闇の中で血を流す仏像。しかも翌日には仏師が一人消えていた。道尾は、霊現象探求家の真備、真備の助手・凛の三人で、瑞祥房を再訪し、その謎を探る。工房の誰もが口を閉ざす、二十年前の事件とはいったい。

ほりさんの感想、レビュー

ついてくるもの

警視庁異能処理班ミカヅチ2（仮）

骸の爪