山の上の家事学校
近藤史恵
中央公論新社
作品紹介、あらすじ
離婚して一年。荒んだ生活を送っていた幸彦は一念発起し、山の上にある「学校」に通い始める。そこには様々な事情を抱える生徒たちが通っていたー。忙しすぎて“生活”が後回しになっている、大人たちへの応援歌!
感想やレビュー
家事とは やらなければ生活の質が下がったり、健康状態や社会生活に少しづつ問題が出たりするのに、賃金が発生しない仕事、すべてのことを言います。多くが自分自身や、家族が快適で健康に生きるための手助けをすることで、しかし、賃金の発生する労働と比べて、軽視されやすい傾向にあります。
家事学校と言いつつ、やっぱり話のメインは自炊になるんだな、と思った。確かに食生活を全て外注すると、どういうわけか生活のクオリティが上がらないんだよなー。 テーマとしては面白いが、主人公の男性は、女性作家が考えて作り出したキャラクターという感じがした。 同じテーマで男性作家が書いたら、もっと違う葛藤だったり、内面の掘り下げができたかもしれない。そこが惜しかった。