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熱帯

熱帯

森見 登美彦

文藝春秋

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作品紹介、あらすじ

ある日、忽然と消えた一冊の本。佐山尚一なる男が記したその本『熱帯』を求め、森見登美彦は東京へ。そこには既に手掛かりを得て探索に乗り出さんとする一団がおり、彼らもまた「不可視の群島」「海上を走る列車」-そんな摩訶不思議な光景に心を囚われていた。全国の10代が熱狂、第6回高校生直木賞を射止めた冠絶孤高の傑作。

感想やレビュー

まあまあ

1

森見登美彦「熱帯」読了。 面白かった。 全5章と後記でなりたってるのだけど、 最後の4章の途中からは一気に読んでしまった。 読み終わった今、 千一夜物語がとても読んでみたくなっている。 今回のお話は、 読み進めるにつれ、 物語の深みへ深みへと どんどんもぐっていく構造。 その引き込み方がうまい。 そして、最後まで読んだときの感じね。 大好きな小説、ドグラマグラとも 通じる部分がある気がする。 森見登美彦さんといったら 夜は短しとか、有頂天家族とかの 明るく楽しくわくわくする感じの小説と、 夜行とか狐の話みたいな すこしゾワっとする感じのものと 2パターンあるんだけど、 今回のはそのどちらとも違った そしてどちらでもあるような 不思議なお話。 やっぱ森見登美彦さん好きだなあ。

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