桜宵
北森鴻
講談社
作品紹介、あらすじ
一度たずねてみてください。わたしがあなたに贈る最後のプレゼントを用意しておきましたー。そう綴られた亡き妻の手紙だけを頼りに、ビアバー“香菜里屋”にやってきた神崎。マスター・工藤が語った、妻がプレゼントに込めた意味とは…。客から持ちかけられた謎の数々を解明かす連作短編集の第2弾。
感想やレビュー
北森鴻「桜宵」読了。 連作短編である香菜里屋シリーズ第2弾。今回は 「十五周年」「桜宵」「犬のお告げ」 「旅人の真実」「約束」の5編。 香菜里屋シリーズは基本なんとなく底辺に流れるもの悲しさというか切なさをはらんだ感じなんだけど、今回は特にそれを感じてしまったかも。とくにタイトルにもなっている「桜宵」のラストはちょっと納得できないかも。いやしょうがないんだろうけど、なんか主人公の感情に同意できないなあ。うーーん。 「十五周年」で出会った(出会わされた)2人が「約束」の中で上手くいっているのだけが救いかな。 さて、3作目の「蛍坂」にいくか、それとも一旦別のに行くか。悩みどこ。