風待心中
山口恵以子
PHP研究所
作品紹介、あらすじ
「…あたし、待ってる。風が吹くまで」早くに夫を亡くしたおせいの生き甲斐は、“鳶が鷹を生んだような”息子の真吉。将来を嘱望される蘭学医の卵で、母親思いの孝行息子だ。黒船来航に続いて多事騒乱、日本に風雲急を告げる安政年間、折しも連続する幼女殺人事件が江戸中を震撼させる中、真吉は人殺しの罪で捕縛されてしまう。息子の無実を信じるおせいと、真吉を慕う女たちはー。
感想やレビュー
遠くて近きもの。極楽。舟の道。人のなか。 最後の枕草子の一節が印象的。 ストーリーの最初は春。終わりの冬至のころにはすっかり別の人間関係ができあがっている。 有吉家の菜穂も克子もどちらも好きになれない。夫の一樹も。菜穂が見出した樹が実は姉妹だったというのも… 原田マハの作品は好きなのが多いんだけどな。