小さき王たち 第三部:激流
堂場 瞬一
早川書房
作品紹介、あらすじ
パンデミックに喘ぐ二〇二一年の日本。政治家が不祥事を起こしても新聞は追及しきれないーそれは民自党顧問・田岡が目指す政治によるマスコミ支配が進んだ証左であった。田岡に抵抗する東日新聞顧問・高樹は、この戦いに孫の健介を東日新聞新潟支局記者として投じる。田岡王国と呼ばれる新潟の地盤を継いだ田岡の息子をスキャンダルで追い詰め、落選させるのだ。だが、田岡の孫・愛海の存在が一抹の影を落とす。五十年にわたる二家の因縁が決着しようとしていた…大河政治マスコミ小説三部作、ついに完結。
感想やレビュー
田岡家と高樹家の戦い、祖父から孫まで託された長年の争いが結末を迎える。最後は孫たちが自分達の人生を選んで、祖父達の争いが小さな世界の中の争いだとわかる。 非常に読み易い文章でどんどん引き込まれていく、さすが堂場瞬一の作品は面白い。