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三体3 死神永生 下

三体3 死神永生 下

劉 慈欣/大森 望/光吉 さくら/ワン チャイ/泊 功

早川書房

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作品紹介、あらすじ

地球文明と三体文明、二つの世界の命運をその手に握る立場である執剣者。初代をつとめたもと面壁者・羅輯に代わり、程心は二代目の執剣者に選出される。だが、それは恐ろしい重圧をともなうものだった。やがて智子の導きのもと程心は思わぬかたちで雲天明と再会を果たす。人工冬眠と目覚めを繰り返し、次々に時空を超えた果てに程心が見たものとは。邦訳版累計部数100万部突破の壮大なる三部作ついに完結。

感想やレビュー

三体完結。最高に面白かった。知的好奇心を刺激されました。

1

劉慈欣(リウ・ツーシン)「三体 死神永生 下」読了。 とうとう読み終わってしまった。すごい...いや、とんでもない小説だった。この衝撃は久しぶりだ。図書館の魔女以来かも知れない。 この作者さんは天才だと確信する。本当にこんなことが起こった時、ひとりひとりが、国が、人類が、どう考えてどう選んで、どう行動して行くのか...そしてそうなってしまうのがわかるからこそ、とても怖い。 もうこれは歴史書だと思う。 未来の宇宙歴の歴史書。 ああ、確かめるためにおれも冷凍睡眠で未来に行ってみたいな。大峡谷時代は耐えられないもの。 三体Ⅰ、三体Ⅱ、三体IIIと全て読み終わっての感想だけど、ストーリー的にはⅡが一番。IIIはⅠ、Ⅱでそこまで深く入らなかったSF的要素がてんこ盛り。 環太陽加速器とかさ。もうわっくわくする。宇宙だとそもそも真空状態だからトンネルみたいな輪っかで作る必要ないとか。くぅ。たまらん。 あと驚いたのが、光速を遅くさせるという話。特殊相対性理論からすると光の速度より速いものは存在しない。だから暗黒領域では...そうか...そうなってしまうのか....うわぁ...なんでそんなこと思いつけるんだよこの人...ほんと天才だわって思ったり。光のドップラー効果出てきたり、光粒じゃなく次元を使ったあれだったり、いろんな目新しい考え方というか知識を得ることができたのがとても楽しかった。そうか、宇宙ってそうなんだって。 でも宇宙のデカさからするとこの考えもいろんな考え方のうちのひとつでしかないんだろうね。 ただ、次元の考え方は目から鱗。そうか、そういうふうになるのかって。ドラえもんの4次元ポケットのおかげで4次元目は時間軸と思ってたけど、やっぱそうじゃないよねえ。4次元目が時間だったら5次元目はなんになるんだよってなるもんね。なるほどなるほど。 ああ楽しい体験だった。よし、これはこの作者の他のもの読まねばだ。

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