海のなかの観覧車
菅野 雪虫
講談社
作品紹介、あらすじ
中三の透馬には、5歳の誕生日の記憶がない。母に聞いても「家で寝ていた」と言うばかり。15歳の誕生日を迎える直前、家に届いた謎の手紙を開けると、中には「誕生日おめでとう」と書かれた便箋と、ビニール袋に包まれた黒い砂が入っていた。うっすらと残る遊園地の記憶と黒い砂を手がかりに、透馬は真実を追い求める。あの遊園地は本当にあったのか?連れて行ってくれた大人は誰だったのか?そこで会った双子はー?「天山の巫女ソニン」シリーズの菅野雪虫が描く薄れゆく記憶と再生の物語。
感想やレビュー
原発事故を一企業のガス事故に置き換えて、カムイの涙の誘拐事件をこどもにして、犯人を心優しいお兄さんにしているような。全体に流れる眠り姫の話で、現実を考えさせる仕組み。こども用として、良。