Bookstand
Bookstand
雲を紡ぐ

雲を紡ぐ

伊吹 有喜

文藝春秋

Amazonで詳細を見る

作品紹介、あらすじ

壊れかけた家族は、もう一度、一つになれるのか? 第8回高校生直木賞(2021)受賞作! 羊毛を手仕事で染め、紡ぎ、織りあげられた「時を越える布・ホームスパン」をめぐる親子三代の「心の糸」の物語。 いじめが原因で学校に行けなくなった高校2年生・美緒の唯一の心のよりどころは、祖父母がくれた赤いホームスパンのショール。 ところが、このショールをめぐって母と口論になり、美緒は岩手県盛岡市の祖父の元へ行ってしまう。 美緒は、祖父とともに働くことで、職人たちの思いの尊さを知る。 一方、美緒が不在となった東京では、父と母の間にも離婚話が持ち上がり……。 「時代の流れに古びていくのではなく、熟成し、育っていくホームスパン。 その様子が人の生き方や、家族が織りなす関係に重なり、『雲を紡ぐ』を書きました」と著者が語るように、読む人の心を優しく包んでくれる1冊。 文庫版特典として、スピンオフ短編「風切羽の色」(「いわてダ・ヴィンチ」掲載)を巻末に収録。 文庫解説・北上次郎

感想やレビュー

FFさん大絶賛本だが、百聞は一読にしかず。 頁が進むにつれ、身も心も丸ごと持っていかれる感覚は久々! 岩手山を臨む澄んだ情景、雲の如き羊毛、絵本、鉱石等、物語を構成する素材一つひとつも美しい。 家族間の切れた糸が再び拠り合わさっていく様にも強い感動を覚えた。 まさにホイップクリームのようなふわっふわなショールに体ごと包まれたような温かさと、爽やかな感動が相まった読了感で満たされている。

1

すごーーーく良かった!! 親は子どもを18歳までは支えるけど、それ以降は頼られたら支えてあげ、それ以外は見守るってのが響いた。 言わないと家族でも間違って捉えられ、溝が深まる。 無口だけど、考えてないわけではない。 いろんなことがズシンと響き、感動し、すごく良かったです!!

App StoreからダウンロードGoogle Playで手に入れよう