名探偵のままでいて
小西 マサテル
宝島社
作品紹介、あらすじ
かつて小学校の校長だった切れ者の祖父は、七十一歳となった現在、幻視や記憶障害といった症状の現れるレビー小体型認知症を患い、介護を受けながら暮らしていた。しかし、孫娘の楓が身の回りで生じた謎について話して聞かせると、祖父の知性は生き生きと働きを取り戻すのだった!そんな中、やがて楓の人生に関わる重大な事件が…。2023年第21回『このミステリーがすごい!』大賞大賞受賞作。
感想やレビュー
レビー小体型認知症のおじいちゃんをもつ楓先生 は小さい頃からおじいちゃんの『物語』を紡ぐのが大好きだった。 おじいちゃんは煙草に火をつけ、紫煙の中に物語をどんどん紡いでいく。 劇団の四季くんをはじめ、プールで飛び込んだまま消えてしまったマドンナ先生の消失事件、ウォーキング途中で傷害事件を目撃し正義感から疑われてしまった同僚の岩田先生の冤罪事件、そして最後には楓先生をオソウストーカーの介護士など、おじいちゃんが幻視を見ながらも、きちんと根拠建てて独特の論理で構成され、紡いでいく物語はとても面白く、素敵な作品でした。 この作品は、ナイナイのannの放送作家の小西マサテルさんの作品であり、このミス大賞を受賞していたので、一気読みしました。 また4月から転職して一発目に読み終えた作品でした。 素晴らしかったです!!
ネタバレを読む
認知症の祖父が謎を解いてくれる話。 母を殺した犯人にストーカーされる