炉辺の風おと
梨木香歩
毎日新聞出版
作品紹介、あらすじ
炎に映る孤独はひたひたと一人を満たす。他の誰でもない、自分の生を生きていく。大転換の時ー八ケ岳の山小屋から“新しい日常”を探る地球視線エッセイ。
感想やレビュー
梨木さんのエッセイはある時から、見つけると必ず手に取っている。 日常に繋がるエピソードでありながら、彼女の視点が、ことばが、非日常に導いてくれる、あるいは別の価値観、選択肢を見せてくれて、日常の行き詰まりを緩和してくれるので、だいたいいつもすがるように読んでいる(笑) しかし、今回は書かれた時期や媒体のためか、全体に「焦燥感」のようなものを感じた。 それでも、いくつかのことばに、胸がすっとしたり、「これでよいのだ」と救われた。 また、引用された本のほとんどが私の「読みたい本リスト」に追加された。 自分のペースでやりたいことをやりたいときにやりたいだけやって、なんとか死ぬまで生き延びよう!との決意新たに。