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監獄に生きる君たちへ(1)

監獄に生きる君たちへ(1)

松村 涼哉

KADOKAWA

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作品紹介、あらすじ

廃屋に閉じ込められた六人の高校生たち。あるのは僅かな食糧と、一通の手紙ー。“私を殺した犯人を暴け”差出人は真鶴茜。七年前の花火の夜、ここで死んだ恩人だった。謎の残る不審な事故だが今更誰が何のために?恐怖の中、脱出のため彼らはあの夜の証言を重ねていく。児童福祉司だった茜に救われた過去。みんなと見た花火の感動。その裏側の誰かの不審な行動。見え隠れする嘘と秘密…この中に犯人がいる?全ての証言が終わる時、衝撃の真実が暴かれる。衝撃ミステリー!

感想やレビュー

ある夏の日、突如呼び出されて監禁された6人の高校生たち。彼らに届いたのは「私を殺した犯人を暴け」というかつての恩人からの手紙。 この廃屋から脱出すべく、彼らはあの夜の証言を重ねていく。 印象に残ったフレーズ 「彼女は何度も団地に暮らす子供たちを救ってきた。だが茜を救う人はいない」 結局のところ、これが全てなのだろう。社会においても、児童福祉司の仕事においても。 自分も、人を救っても何をしても、自分が報われない経験は何度もしてきた。それゆえに、茜の葛藤や、それを間近で見てきた律の思いに共感できた。 茜を突き落とした佳音の苦しみ、姉の不審死をきちんと処理してもらえなかった美弥の悔しさ、また、愛する人を失った律の喪失… どれも自分に直接感じることのできない感情だが、同じ子供として、見過ごせない部分があった。だから、「自分が大人になった時、子どもの声に耳を傾けられる人でありたい」。

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