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母という呪縛 娘という牢獄

母という呪縛 娘という牢獄

齊藤 彩

講談社

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作品紹介、あらすじ

2018年3月、滋賀・守山市野洲川の河川敷で、両手、両足、頭部を切断された体幹部だけの遺体が発見された。遺体は激しく腐敗しており、人間のものか動物のものかさえ判別が難しかったが、その後の捜査で、近所に住む58歳の女性のものと判明する。女性は20年以上前に夫と別居し、31歳の娘と二人暮らしで、進学校出身の娘は医学部合格を目指して9年間もの浪人生活を経験していた。警察は6月、死体遺棄容疑で娘を逮捕する。いったい二人の間に何があったのかー。司法記者出身のライターが、獄中の娘と交わした膨大な量の往復書簡をもとにつづる、渾身のノンフィクション。

感想やレビュー

凄まじいものを読んでしまった。正直殺人事件の被害者にこれほど同情できないものはそうそう無いだろう。母と娘の30年余りを思うと、娘の行った殺人を肯定してしまいたくなるほど、読むだけで耐え難い母からの罵倒、叱責、暴行の数々だった。その極めて異常な環境下で、母を殺すか自分が死ぬかの2択しか考えられなくなるのは当然だろう。ずっと影の薄かった父からの娘への思い、家族としての愛を明確に感じられたのが殺害後になってしまったことが悔やまれる。

1

あー、この事件なんとなく覚えてる。 医学部に入れようと何浪もさせてその後も支配されて、母殺した話。 殺人を告白した、牢の中で自己肯定出来たこと、弁護士さんの、人の心に触れて心を動かされた事、ちょっと救われた、そんな本。

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