重力ピエロ
伊坂 幸太郎
新潮社
作品紹介、あらすじ
兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とはー。溢れくる未知の感動、小説の奇跡が今ここに。
感想やレビュー
読みやすいし面白い。内容は大人向き。作中の主人公の父の「人生というのは川みたいなものだから、何をやってようと流されていく、安定とか不安定なんて、大きな川の流れの中では些細なこと、向かっていく方向に大差がないなら好きにすればいい。」という言葉が印象的。随所に出てくる実話の小話が教養を深めてくれる。例えば、ゴッホがレンブラントの「ユダヤの花嫁」を観たときに、「もう二週間この絵の前に座っていられるなら、十年寿命が短くなってもいい」といったなど。
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さすがです、まさに名作。 有名なだけある。 根本に問いかけてくるのが名作の共通項かも!