欺す衆生
月村 了衛
新潮社
作品紹介、あらすじ
戦後最大の詐欺集団、横田商事。その崩壊を目撃した隠岐隆は同じく元社員の因幡充に勧誘され、嫌々ながら再び悪事に手を染める。次第に才能を開花させる隠岐。さらには二人の成功を嗅ぎつけ、経済ヤクザの蒲生までもが加わってきた。口舌で大金を奪い取ることに憑かれた男たち。原野商法から海外ファンドにまで沸騰してゆく遊戯の果てに見えるのは光明か地獄か。山田風太郎賞受賞の犯罪巨編。
感想やレビュー
欺し欺され、そしてまた欺す。 殺るか殺られるか紙一重の展開にドキドキが止まらない。 1度悪に染まれば雪だるまのように巨大な悪になっていく様子は読んでいて恐ろしく、それでいてとても面白い。 しかも登場人物みんな悪い人間だからより気持ちよく読めた。