翼がなくても
中山 七里
双葉社
作品紹介、あらすじ
陸上200m走でオリンピックを狙うアスリート・市ノ瀬沙良を悲劇が襲った。交通事故に巻きこまれ、左足を切断したのだ。加害者である相楽泰輔は幼馴染みであり、沙良は憎悪とやりきれなさでもがき苦しむ。ところが、泰輔は何者かに殺害され、5000万円もの保険金が支払われた。動機を持つ沙良には犯行が不可能であり、捜査にあたる警視庁の犬養刑事は頭を抱える。事件の陰には悪名高い御子紫弁護士の姿がちらつくがー。
感想やレビュー
清々しさ残る読了感。ミステリ要素は少なくも大いに感情揺さぶられた。 絶望と挫折から頂点を目指すべく這い上がった沙良の圧倒的な精神力、奮闘劇は読み応え抜群だが、犬養刑事 vs 御子柴弁護士のくだりもかなりの見所。 パラスポーツの厳しい現実等も勉強になった。