ハッチとマーロウ
青山 七恵
小学館
作品紹介、あらすじ
「ママは大人を卒業します!」シングルマザーで小説家の母親が突然の宣言。11歳の誕生日に大人になることを余儀なくされたハッチとマーロウ。お料理ってどうやって作る?お洋服、何を着ればいいの?双子に個性って必要?私たちのパパって誰?どこにいる?少しずつ目覚めるふたりの自我と葛藤。双子の12歳までのコミカルでシビアな1年間を優しい視点で紡ぎ出す。かわいい双子の日常が、愛おしい。ママの子供への本当の愛情、双子が交わした将来の約束に心が震える。かつて子供だった大人へ贈る感動の名作。全編を飾る挿絵は、田村セツコさん。
感想やレビュー
「ハッチとマーロウ」という可愛らしい表題に惹かれて図書館で手に取ってみた。表題通りの可愛らしいお話。物語は双子ちゃんの奔放な母が脱大人宣言するところから始まる。突然『大人』宣告された双子ちゃんが、日々勃発する小さな事件を二人でさばいていく。この家族を見守る周りの大人たちも鷹揚で温かい。章ごとに双子ちゃんが替わりばんこに語っていくのだけど、終盤にむけて段々とそれぞれの個性がみえてくる。やっぱり双子って憧れちゃうんな~と思う物語だった。イラストもすてき。